JALの再建はどうなるのか!?国策会社との位置づけが高まる一方? このエントリーを含むはてなブックマーク

国交省は「JAL再生タスクフォース」を9月25日に発足し、10月末までに再生計画案骨子完成・国土交通大臣確認、11月末までに再生計画確定、というスケジュールを引いています。

国交省はタスクフォースの設立趣旨の中で「公共的責任」「国益」を唱える一方で、あくまでタスクフォースは補完的な位置づけであり、計画策定はJALが「自ら」行う、としています。しかしJALにより自律再建が不可能だからこそこういった事態に至ったわけであり、今次再建は「国交省主導」であることは明らかです。

JALが経営危機に陥った原因の一つに、お役所的な社風やお上意識、労働組合の強さ等、旧態依然としたカルチャーが挙げられますが、政府が「国益」のために不採算路線をJALに押し付けてきたことも事実であり、国策会社的な位置づけがJALをだめにしたという側面も否定できません。しかし今回の再建は国が主導。自分たちで再健できずに国(国民)に助けてもらい、また同じことの繰り返し。。。にならなければ良いですが。


金融面支援策として、債務の株式化(DES)や債権放棄を3,000億円程度、新規融資や増資2,000億円程度(公的資金含む)を考えているようですが、銀行団は難色を示している模様です。

減資(無償)と増資・DESという組み合わせは過去の事例でも多いですが、債権放棄というのは確かに銀行団には受け入れ難いものと思われます。要は借金をチャラにする、ということですので、モラルハザードを招来する最後の手段です。

政府(金融庁)は銀行が企業を支えるために貸出を継続したり金融支援を行うことを厳しく査定してきた経緯があります。一方で、「貸し渋り・貸し剥がしはけしからん」と、貸した瞬間に不良債権になるような貸出を実質的に強要したり、明確な基準のない矛盾する指導が散見されました。

今回のJAL支援でも、銀行団に多額の損失を強いる以上、そして公的資金投入で国民が損失を被る可能性がある以上、JAL自身や株主の責任を明確にし、具体的な再建策と効果(金額)を透明にした上で、「だから不足分はどうしてもこの手段しかない」という説明責任を果たすことが必要だと思います。

ちなみにJALの借入構造を見ると、有利子負債を2年間で1兆円から8,000億円に2,000億円ほど削減しており、そのほとんどは固定資産見合の借換えや設備投資資金ということになります。またそれに伴い、利払いも2年間で10億円強減少しています。


こうした努力も焼け石に水であるほど、経営状態は深刻ということなのでしょう。

【関連グラフ】
【会社概要】日本航空(9205)
JALとANAの保有航空機数の推移
JALとANAの輸送旅客数
JALへの緊急融資で政府保証 GM救済との対比で思ったこと

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