「残業が続けば、ビタミン屋が儲かる」が統計に表れる日本

仕事に勤しむ現代のサラリーマンがお世話になっている医薬品(医薬部外品)といえば、「ビタミン剤」ではないでしょうか?
オンライン医薬品販売のケンコーコムを見ると、様々なビタミン剤が売られているのが分かります。CMでよく聞くものもあれば、こんなものもあったのか、というものまでありますね。売れている順にいくつか書いてみると、
- ネオビタミンEX
- 新エバユース B26
- ハイチオールC
- ビタミンC「タケダ」
- ペアA錠
- アリナミンEXプラス
- ナボリンS
といったところです。(もし、おなじみの商品が無いゾと思われた場合、「ビタミン剤」には食品扱いである「サプリメント」が含まれないからです。)
さて、そんなビタミン剤の生産額と残業時間の指数である所定外労働時間の指数を半ば冗談的に並べてみたところ、予想以上の一致を見せていることに驚きました。「残業が続く→疲労がたまる→ビタミン剤を買い求めるサラリーマンが増える」という、風が吹けば桶屋が儲かる的なつながりが実際にあるのかもしれません。
それぞれの統計を詳しく見てみると、ビタミン剤の生産額(厚生労働省「薬事工業生産動態調査」より)は1960年後半から上昇しつづけ、バブル崩壊直後の1990年11月に278億円のピークをつけた後に、一気に下落し1993年で底をうったあとは停滞を続けています。
一方で、残業時間の指数である所定外労働時間指数の推移についても、経済成長とともに伸び続けピークとなったのは1990年5月であり、バブル崩壊後の長期景気低迷で2003年ごろまでは低迷が続きました。(オイルショックで生産調整が行われたために、残業時間は1974年に一時的に落ち込みました。)
この二つの推移が乖離し始めるのは、近年の「いざなみ景気(2002年~2007年)」時期からです。「雇用なき回復」と言われたように、一部の社員の労働は強化されながらも正社員雇用が押さえられたために、見かけ上の「(一人当たり)残業時間」は上昇しながらも、ビタミン剤の需要が伸びなかったのではないかと考えています。(他の要因として、医薬品・医薬部外品に代わって健康食品・サプリメントが売れるようになった等も考えられます。)
いつの日にか日本経済が復活したと言えるとき、きっとビタミン剤が飛ぶように売れていることでしょう。
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