Category: シリコンバレー通信

次のツイッターは誰か。カギはソーシャルゲーム、それとも地域情報?


シリコンバレーの動きは早い。去年世間を騒がせたTwitter ツイッターはメインストリームになりすぎて鮮度が落ち、昨年ほど騒がれることはなくなった。では次にツイッター並みに世間を騒がせるのは誰か、ということに注目が集まる。

最近急成長の会社はと言われて、まず名前が思い浮かぶのが ZyngaジンガFourSquare(フォースクエアーだ。

ジンガとはサンフランシスコに拠点を持つソーシャルゲームの会社で、わたしの周りでもここに転職する人がやたらと多いこともあり(それだけ急激に拡大している)、最近やたらと名前と聞くことが多い会社の一つだ。フェースブックにアカントを持っている人だったら、一度は友達の使うジンガのゲームアプリからメッセージを受け取ったことがあるかもしれない。

ジンガのビジネスモデルは、ソーシャルネットワーク主にフェースブックにあってこそ初めて成り立つとい、「ソーシャルネットワーク依存型」だ。いまやジンガ自体の世界中のアクティブユーザーが月間24千万人を超えていることを考えると、フェースブックにとって大きな存在に成長しつつあることは間違いないが、それでもフェースブックありきのジンガという構造は変わらない。

その証拠として、両者の200811月以来の月間ユーザー数の推移を見ると(以下のグラフ)、フェースブックの伸びに引きあげられるよにジンガのユーザー数も伸びているのがわかる。ジンガの成長の裏にはフェースブックの成長が大きく貢献しているのだ。




では「ソーシャルゲーム」とは一体何者なのか?

ジンガの代表的なゲームFarmVilleファーム・ヴィルを例にとってみよう。このゲームでは、ユーザーが農地を与えられて野菜を収穫しながら資産を増やし、その資産で新たな畑を買ったり、農耕機具を買ったりして、さらに資産を増やしていく。その拡大の過程でフェースブック上の友達を農民として近所に招いて、単体の農家から農村を築いていくのだ。つまり一人で自分の資産を増やしていくのではなく、ソーシャルネットワーク上の友達を利用することでさらに高得点を勝ち取れる仕組みになっている。最近ではフェースブック上でジンガ関連の招待メッセージがスパムのよに溢れかえり、フェースブックが最近禁止するとい措置を取るまでになった。大きな影響力と急増するユーザー数の証とも言える。

このジンガ、今日の上場価格は50億ドルにものぼると噂されているソース: SecondShares.com

この新しい概念「ソーシャルゲーム」、中国ではすでにビジネスとして確立された分野で、つの会社がすでに上場を果たしている。収入の合計は33億ドルにのぼり、マージンは50を超えるといもっともおいしいビジネスの一つとされているのだ。この例からもわかるように、この分野が魅力的なのは異様に高いマージンが狙えるとい点。コンピューターゲームや映画のよに精密なグラフィックが売りなわけではなく、漫画のよな単純な動きのキャラで十分とされるので、ゲームの開発費が莫大にかかるわけではない。また、一端起動に乗れば運営費が大してかかるわけでもない。

実際ジンガも、同じコンセプトをリサイクルして新しいゲームとしてリリース、ゲームのラインアップを増やしている。農村で成功したら、次は漁村(フィッシュビル)、そしてカフェ経営(カフェ・ワールド)やマフィア組織(マフィア・ォーズ)、など要は同じ仕組みでバーチャルグッズを購入、ソーシャルネットワークを通して友達と連携することでビジネスを拡大していくとい単純なモデルを、設定を少しだけ変えて繰り返しているのだ。

ではこのモデル、おいしいだけでリスクはないのだろうか?

最大のリスクは、ソーシャル・ゲームとい他社のリソースの上に成り立つといだ。フェースブックの乗り入れ停止処置のよ に、SNSのポリシー次第で運命が左右されてしま。それはギブテイクの提携モデルの危さでもあるが、ソーシャル・ゲームが受ける痛手はさらに大き い。

また、真似しやすいということもリスクの一つとして上げられる。ゲーム自体とてもシンプルだし、高度な技術を駆使しているわけでもないので、誰でも簡単にコピーできる。

また最近ジンガを悩ませているのは、そのビジネスモデルに対する批判的な報道だ。小額だからいいかと少しずつバーチャルグッズを購入していくちに、気づいたら高額使っていたといユーザーからの不満の声が増えている。わかりにくい課金体系や不透明さに批判が集中するのは、家で時間を過ごすことの多い主婦ユーザーをターゲットの一つとしているからかもしれない。

「ソーシャルゲーム」に加えて、もう一つの今年のトレンドは「ローカル(地域情報)」。そしてその代表が、ニューヨークに拠点を構える foursquareと呼ばれる位置情報をもとにした、iphoneのアプリから人気に火がついたサービスだ。

GPSつきのスマートフォーンを使って、自分のいる位置、特にレストランだったりカフェだったりバーだったり、もしくは花屋でもコンビニでもいいんだけど、何か目印になる場所にいるときに「自分がここにいる」とい印を残すもの。これを「チェックイン」と呼ぶ。

この「チェックイン」をするたびにポイントが与えられ、新しい場所を発見したり、遠いところでチェックインしたら特別な「バッジ」が、また12時間以内に10回チェックインしたらこれまた特別な「バッジ」がもらえたりする。「バッジ」とは勲章のようなもので、ステータスとしてどれだけバッジを稼いだかを友達に見せびらかすことができる。まるで子供をあやすみたいにご褒美がどんどん与えられるので、れしくなってさらにはまっていくとい仕組みになっている。

わたしも最近サンフランシスコでブランチに立ち寄ったカフェで「チェックイン」したら、大して広くない店内せいぜい30人くらいで、すでに人がチェックイン済みでびっくりした。

一番多く「チェックイン」した人には、「Mayer市長?)とい照合が与えられ、そのレストランから特別なサービスが受けられたりする。また5回以上チェックインした人にはコーヒーが無料になったり、デザートがサービスになったりと、地元のビジネスにとっては今までオンラインで接触することの難しかったお客さんを直接呼び込む協力なツールとなっている。

このfoursquare、今年の3月初め時点で50万ユーザー以上を確保、140万のロケーションが登録、そして1550万の「チェックイン」がすでになされている。そしてその成長はいまや携帯のアプリ経由だけでなく、ウェブサイト経由に拡大している。このウェブサイトにもっともトラフィックを呼び込んでいるのは、またもやFacebookだ。33%のトラフィックがFacebook経由となっている。Google 22%, Twitter 8%を合わせても届かない影響力だ。これまたソーシャルネットワークがトラッフィックドライバーとしてますます影響力を強めている裏付けと言えるだろう。また、そのサービスや会社に関連する検索数がどれだけ伸びているのかというのも良く認知度の目安として使われるのだが、その検索数の伸びも目覚ましい。




以上のグラフで緑の線は、アメリカ市場での総検索数に対して foursquareに関する検索数の割合を示している。 今年2月に0.00032%まで急激に伸び、その後少なくとも数週間は、安定しているように見える0.00032%というととてつもなく小さい数に思えるが、アメリカ全体での日々の検索数が数億に上ることを考慮すると、実際にはかなりの絶対数になる。

一方で赤い線は、foursquareへのトラフィクの伸びを示している。アメリカ市場全体でクリック数の中で、foursquareに流れるトラフィックの割合を示したものだが、こちらからもトラフィックが急激に伸びているのが顕著だ

この’foursquare’、最近ではハーバード大学、ェールストリートジャーナル、ペプシと連携したりして、着実に認知度を高めている。

このグラフのデータが集められた直後の3月後半には、10日で10万以上の新規ユーザーを獲得、結果的に60万ユーザーにまで達したというデータも出ている。

また最近のFoursquareの発表によると、チェックイン数は2,200万までに達したとのこと。まだまだTwitter5,000Tweet1日あたり)には及ばないものの、1年足らずの会社にしては快挙と言えるだろう。また、 一日中同じ場所にいても何回でも投稿できるtwitterと違って、物理的にその場にいかないとチェックインできないことこのサービスでは、一日あたりに可能なチェックイン数も必然的に限られるので、Tweet数に劣るのは当然と言えば当然。

Foursquareも前述のジンガと同様、IphoneやFacebookといった他の会社のプラットフォームを基盤に成長しているプロダクトだといこと点が特徴だ。これは賢い反面、リスクでもある。アップルがアプリの審査基準や課金体制を変えたり、フェースブックがポリシーを変えたら、打撃を受けるのは目に見えている。

これまたジンガのモデルと共通しているのが、真似しやすいといこと。特に複雑な作りでもないし、インフラに大した投資が必要なわけでもないので、プロダクト的に真似するのは難しくはないはずだ。実際、ジンガが手がけるソーシャルゲームは国内国外ともに競争が高まっている分野の一つだし、Foursquareのような地域情報系についても、アメリカ国内だけでもYelp, Gowallaと言った強力プレーヤーがすでに存在している

この2社のいずれかが次のツイッターとなるのか、もしくは関連分野の競合がその地位をさらうのか、今年後半の各社の動きが注目される。


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太っ腹グーグルとケチなアップルー買収合戦を勝ち抜くのはどっちか

世界で一番有名なベンチャーキャピタルと言っても過言ではない、天下のセコイア・キャピタルが投資先の企業のマネージメントに向けて送った56枚のパワーポイントが出回ってから早くも1年半近くたつ。そのテーマは「 Get Real or Go Home.」(目を覚ませ、もしくはさっさとあきらめろ)。

起業家に向けて「強気な成長や野望よりも、堅実で現実なビジネスプランを」と訴え、地に足を着けた経営、コスト削減、成長率・売り上げ予測など予測の見直し、品質向上、リスク回避、借金をなくすなどのアドバイスをした上で、今後当面は企業の買収合併数も買収金額も減り、上場も難しくなると予想していた。

確かに不景気で急減した企業の買収合併数だが、最近またちらほらと大型案件が動いている。

JPモルガンによる今後のトレンドとしては、バクチ的でリスクの高い買収や投資は減り、堅実な買収が増えると予測されている。つまり、確実に伸びるだろうとされている業界で、ビジネスモデルもすでに成り立っている(収入源がしっかりと確保・証明されている)ようなベンチャーが買収先として注目される。

そしてもう一つのトレンド予測としては、借金のほとんどない大手の超優良企業による買収が増えるだろうということ。他の企業がビジネスの立て直しに精一杯な中、マイクロソフトとかシスコに代表されるようなキャッシュがあり余っている企業が圧倒的に有利、ということになる。つまり先述のセコイアのアドバイス、「買収額が下がる」というのを逆手に取って、大企業は競争が少ないうちに手堅い買収案件をしっかり押さえておこうというのだ。

昨年末に買収合戦で世間を騒がせたのは、グーグルとアップルによるモバイル広告プラットフォームの買収だ。グーグルがモバイル広告プラットフォームを提供するAdMobの買収を発表した途端、アップルがそのライバルであるクアトロ・ワイヤレスの買収を発表。ライバル関係が強まる一方のグーグルとアップルという大物による買収で、しかもモバイル広告という、今後の成長が確実なビジネス(特に発展途上国を含めた世界的な成長)という組み合わせを考えれば、先述のJPモルガンのコメントがすんなりと当てはまる。

また、地域レストラン情報を提供して急成長を遂げるYelpは、FacebookやTwitterと並んで買収先として常に注目を浴びてきたが、ヤフーとグーグルの買収に興味を示した結果、どちらも手を引くという不可解な結果になっている。地域情報系のビジネスはこれまた確実に伸びるとされているし、ソーシャルネットワークとかと違って、収入が得られるビジネスモデルもそれなりに確立していることを考慮すると、キャッシュを持て余す大手が目をつけないわけがないだろう。

このようにいくつかの例を見てみても、大物がここぞと手堅い分野で手堅いベンチャーに対しての積極的な買収ゲームを繰り広げているのは、確実なトレンドのようだ。

上のモバイル広告の例にもあったように、「大物」の筆頭を走っているのは、グーグルとアップルだ。何かと比較されて love - hate relationship(好きだけど嫌いという複雑な心境?)な関係を築いてきたこの2社、買収合戦によってその複雑な関係にさらに拍車がかかっている。グーグルが携帯ビジネスへの本格参入を表明しはじめた頃から、その敵対関係はあからさまになってきた。結果として、昨年にはアップルがiphoneアプリの審査過程で、電話機能を置き換えるグーグルヴォイスのアプリを承認しなかったり、グーグルのEric Schmidtがアップルのボードメンバーから外されたりと、さまざまなドラマがあった。

数年前まではマイクロソフトを共通の敵として連盟を組んでいたように見えていたこの2社だが、その関係についに亀裂が入り、今ではかつてのマイクロソフトとアップルのような敵対関係になっている。それに加えて、メディアが敵対関係をあおるような記事を書く。芸能人のゴシップのように脚色され、ある意味、シリコンバレーのギークたちにとってのリアリティーショーと言ったところだろうか。

この2社の今までの歴史を比較すると、アップルは比較的「ケチ」で、あまり熟したベンチャーを高値で買おうとはしない。一方のグーグルは先行き不明で未熟なベンチャーを安く買うよりも、ある程度成功の目処がついた、熟したベンチャーを高額で買うという手堅い買収を好む傾向にある。

今までの2社の買収の歴史を見てみよう。また、アップルとは以前敵対関係にあったが、今となってはサーチビジネスでグーグルと敵対関係を築き始めたマイクロソフトもこの2社にとっては欠かせない役割を担っているので、三角関係への複雑化する要素として追加したい。ちなみに、データもとはグーグルアップルマイクロソフトともにWikipediaです。

折れ線グラフは年ごとの買収金額の推移を、棒グラフは年ごとの買収案件数をカテゴリごとに示している。(2010年3月14日時点でのデータ)

注意してもらいたいのは、すべての買収額が公表されているわけではない、ということ。年によっては5つも6つも買収が行われたにも関わらず1件も買収額が公表されていないためにゼロのように見える年がある。また、ゼロでない年についても、半分以上の買収は額が公表されていないことをご考慮いただきたい。例えばマイクロソフトは2006年に18もの買収案件があったが、金額が公表されているのはたったの1件のみ、というように、実際の合計金額を推測するのはほぼ不可能だったりする。点が欠けている年については、買収が行われたものの金額の公表されている案件が一つもないために、プロットする点がないというケース。

それでも大きな買収、例えばグーグルについてはトップ3に入る買収案件(Youtube, DoubleClick, Admob)は含まれているので、ある程度の指標にはなると思う。

折れ線グラフは買収額の推移を示したもの、そして棒グラフは買収案件数の推移をカテゴリ別に示したものになっている。カテゴリ分けについては、会社ごとに特徴があって、例えばグーグルの場合はどの部署に統合されたか、というグーグル内の部署/サービスごとに考えた方がわかりやすかったので、あえてカテゴリーを揃えていない。

欲張ってカテゴリを細かくしてしまったので見づらいかもしれないけど、大まかにでもトレンドが読み取ってもらえるのではないだろうか。



まず3社共通して言えるのは、買収先の業界分布が各社のプロダクト戦略を反映していて、その重なり部分がどんどん大きくなっているということ。

例えば最近のマイクロソフトは、モバイルやサーチ(検索)関連の案件が増えている。それらはグーグルの創設以来のコアなビジネスだったが、そのグーグルと言えば最近では、広告やモバイルに加えて、ドキュメント機能やメールなどのコミュニケーション、また写真やビデオのマルチメディア系にも力を入れている。それらは、数年前まではマイクロソフトやアップルの領域だったもの。

2001年には買収相手に関して共通点がなかった3社だが、ここ数年のリストを比べると、モバイル、ゲーム、サーチ(検索)、アド(広告)と言った分野で競争が加速していることがわかる。

また、全体的にアップルは買収額が低い(ずべての案件金額はカバーしていないものの)こともすぐにわかるだろう。アップル=ケチというイメージはこんなところにも現れているのかもしれない。

グラフ中には現れていないが、各案件の詳細を見ると、アップルの場合は買収先がアメリカ企業に集中している一方で、グーグルは早い段階から海外を視野に入れていることが顕著だ。一方のマイクロソフトは歴史が長い分、買収案件の数も多く、当初はアメリカ集中だったが2001年頃からは海外案件が着実に増えている。

創立されたタイミングからしてもネットという業界の性質からも、グーグルが早い段階から海外を視野に入れていることは驚きではない。

最後に、驚いたのは、この記事を書いている数週間の間にもグーグルが次々と買収案件が発表されていったこと。今年に入って毎月1件以上のペースで買収を決めているようだ。今後ますます競争が激しくなることが予想されるこの2社(マイクロソフトも入れると3社)、それぞれの異なる買収戦略が勝負の分け目となるのか。


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逆玉の輿ブームの到来か?アメリカの女性がますます強くなるワケ。

「永久就職」という言葉が象徴するように、結婚と言えば、女性は専業主婦になって男性の収入に家計を頼るというのが、昔ながらの形だった。女性の社会進出が進んでいたアメリカでは、その「依存度」は日本に比べて低かったものの(2009年時点でも、仕事を持つ女性は日本67.5%に対して、アメリカは72.3%、北欧は80%以上)、一家の稼ぎ頭はやっぱり男性、というのは万国共通。ただし最近、アメリカではその関係がついに揺らぎ始めているようだ。

Pew Research Centerが今年一月に、アメリカの最近の結婚事情の変化を裏付けるデータを発表した。その中で、1970年と2007年での女性の収入と学歴の変化、そしてその傾向が男性の経済状況に与える影響、特に結婚による影響について触れている。

1970年の男性と言えば、家族全員を一生養っていく責任が一人の肩にズッシリとのしかかっていた時代。その頃に比べると、女性の社会的な地位や役割が大きく変わり、男性にとって結婚による経済的負担が軽減したということは容易に想像できる。いまや一人の肩にかかっているというよりも、二人で一緒に担いでいる、といったところだろうか。その分家事も2人で分担することになるわけだがら、それを男性がラッキーと考えるか、アンラッキーと考えるかは人それぞれだろうけど。

では実際にどの程度、男性への経済的負担は減ったのか?女性が「一家の稼ぎ頭」になるまでに変化したのだろうか?

まず奥さんの収入がダンナの収入を上回っている家庭の比率を見てみると(30〜44歳のみ対象)、1970年では4%にすぎなかったのが、2007年には22%にまで上昇したという結果が紹介されている。ということは、いまや家庭を持つ男性のほぼ4人に1人は、女性が一家の稼ぎ頭を担うという、ラッキー(?)な状況にあるということだ。

以下のグラフは、既婚女性、独身女性、既婚男性、独身男性という4つのカテゴリごとに、アメリカにおける一家庭あたりの平均収入を1970年から2007年にかけてプロットしてものだ。条件を揃えるために多少の修正が入っているので、絶対値よりも各カテゴリの伸び率に注目してもらいたい。

1970年から2007年にかけた平均伸び率を比較してみると、既婚女性は60%、独身女性は59%、既婚男性は61%も上昇しているのに対して、独身男性群の伸びは16%に留まる。

つまり、男性が結婚することによって得る経済的メリットがどんどん上昇していることになる。昔は男性にとって経済的「負担」とされていた結婚が、いまでは「お得」な結果を生み出しているのだ。



では、カリフォルニアに焦点を移してみたい。

California budget projectによると、カリフォルニアでの一家あたりの平均収入は1979年から2005年にかけて9.6%あがった(数値は、インフレなど調整した結果)。ただ女性の収入をカウントしなければ、一家族あたりの平均収入は3.1%低下する計算になったとされている。

また、カリフォルニアでは女性の平均収入は74.3%あがったと言うから、前述の全国平均59〜60%に比べると平均以上に高い伸び率を示したと言っても過言ではないかもしれない。もちろん、データの提供元も計算方法も異なるし、全国平均は「一家庭の平均収入」であるのに対してカリフォルニアの数値は「女性の平均収入」なので、これまた一概には比較できないのだが。

さらにエリアを狭めてシリコンバレーに目を移してみると、どうだろう。アメリカの中でも一位二位を争って高い平均収入を記録するエリアで、かつ働く女性も多いので、男性が結婚によって受ける経済的負担は全国平均よりも低い(つまり経済メリットは大きい)ように想像できる。

ではシリコンバレーの夫婦は、結婚によって経済的な余裕を楽しんでいるのか?というと、現実はそうは甘くない。

仕事があるところに労働力が集まり、人口が増えて需要が高まるので物価があがる。特に家の値段の上昇はハンパなく、その結果、2人とも頑張って働かないと生活が成り立たないという、悲しい悪循環に陥っている。つまり男性女性に関わらず、いまや一人の収入源では余裕のある生活ができないという、異常な物価上昇に悩まされているのだ。。。でも少なくとも男性にとっては、自分の肩だけに生活がかかっているというプレッシャーが逃れられるだけでも朗報なのかも?

そして最後に触れておきたいのは、それでも男女間の給料のギャップは存在する、という現実。女性の平均収入が男性の52%だった1970年に対して、2007年には71%にあがっているものの、同条件への男女間の収入のギャップはいまだに存在する。カリフォルニアも例外ではないが、2006年には84〜92%とその差は全国平均よりは小さいようだ。そしての高給取りになればなるほど、男性優位の傾向は強まるというデータも出ている。

このギャップが解消すれば、奥さんの経済力がますます高まり、男性は大喜び?それとも、経済力に伴ってますます強くなっていくアメリカの女性に対して、複雑な心境だったりするのかも。。。

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不景気脱出のカギは中国、インド、そして女性?

この不景気の中を救うのは女性消費者だという話を良く耳にする。全般的に女性の経済力が強まっているのはもちろんのこと、女性は男性に比べて生活必需品の購入決定権を握っていることが多いなどというのが、大きな根拠のようだ。

世界レベルで比較すると、現時点で女性の収入合計額($10.5 trillion = 約932兆円)は男性の合計収入額($23.4 trillion = 約2078兆円)の半分にも及ばないが、それでも差は縮まりつつあるという。一人あたりの平均給料増加率を見ると、女性が8.1%であるのに対して、男性の収入の伸びは5.8%に留まる。一人あたりの給与の増加に加えて女性労働者数自体も増えていることを考えると、女性の合計収入額が伸びることは容易に想像できる。では、実際どれくらいの勢いで伸びているのか。全世界の女性の収入合計額の成長率は、インドと中国という2大国を合わせた消費成長率の、2倍以上にも及ぶと見込まれている。女性労働力とインドや中国と言った大国を比較するのも奇妙な感じがするが、キャリアウーマンを集めて一つの国を作ったら、インドや中国に匹敵する成長を見せる大国ができる、と言ったところだろうか。

裕福な国での女性の社会への進出が目覚ましいことは言うまでもないが、この数年で中国やベトナムなど途上国でも、女性の社会進出率は70%に及んでいる。他にも世界的な寿命の伸び(健康面の向上)や出産率の低下なども、 間接的ではあるが、強まる女性のキャリア志向を示唆している。

社会に進出する女性の全体数が増えれば、大企業の経営者や上層部まで上りつめる女性も増えるだろうと予想するのは当然の流れだと思われる。

では実際、会社の経営者、経営陣層に進出する女性の数はどのような推移を示しているだろうか。その指標の一つとなる、大企業内での女性CEOの数を調べてみた。アメリカのフォーチューンマガジンによるランキングFortune 1000, Fortune 500(ともにアメリカ企業のみ対象)とFortune Global 500(全世界の企業対象)それぞれの中で、女性CEOを持つ企業数をプロットしたものが以下のグラフとなる。



ここに見られるように、アメリカに限って言えば、フォーチュン500企業内での女性CEOの数、フォーチュン1000企業での女性CEOの数ともここ近年増加していて、この傾向はさらに強まると予想されている。ますます増える大学卒、修士号持ちなどの高等教育を受けた女性が社会に進出して、ミドルマネージメントに成長する10年くらい内には、フォーチュン500企業内の女性CEO数は100人まで増加するとも言われている。

一方、世界的なランキングに基づいた女性トップの数を見ても、アメリカ限定の場合と比較してやや遅れを見せるものの、増加傾向にあることは明らかだ。

では伸びる女性労働力、このたびの不景気でどの程度打撃を受けているのだろうか。

ある調査によると、今回の不景気で失業した労働者の80%以上は男性だという。伝統的に男性優位な業界とされる、ファイナンスや製造が不況の影響を一番強く受けたことが原因の一つとされている。 ただし、女性男性間での相対的な打撃の大きさを比率で見てみる(女性または男性の失業者数/女性または男性の労働者数)、しかも役職別に見ると、新たな傾向が浮き上がる。

CEOや 上級管理職(Senior-level executives)や重役につく女性に限って言えば、19%が職を失ったことに比較して、男性経営者内での失業率は6%に留まった。ただし、上級管理職 以下(Senior-level executives以下)に限ると、男女ともに11%に留まるというから興味深い。つまり上の職位に着く女性ほど、男性と比較して失業率が高くなってい るのだ。いまいちしっくりくる説明は見つからないものの、一つの仮説としては、女性経営者は男性独特のスポーツのネタで盛り上がったり、付き合いで飲みに行ったり、休日にゴルフしたりと、男性経営陣同士が持つような仲間意識を築くのが難しいということがあげられる。そこまで上の職位でなければ、政治力や男性の仲良しクラブ的なノリにどこまでついていけるかに左右されず、実力や仕事に対する姿勢で評価されることが多いため、男女間での差がそこまで出なかったのだと思われる。

では冒頭の不景気の話に戻り、女性が何故不景気脱出のカギになるかということを改めて考えてみたい。

ご想像の通り、消費活動の大部分は女性によって行われる。ボストンコンサルティングの調査によると、全世界での年間総消費額(個人消費のみ)が$18.4 trillion(1634兆円)であるのに対して、女性による消費額は$12 trillion(1066兆円)となっている。食費の90%、電化製品の55%、そして新しい車も実は女性によって購買が決定されていることが多い。つまり女性が経済力を保つ、もしくは向上させることによって、消費活動も活発化する。それに加えて、女性はヘルスケアや教育など、直接的・間接的に社会に貢献することに対する投資をする傾向が強く、また、リスクの高い投資活動などは控えがちということもわかっている。そう言った性格的な面も、不景気を生き残るカギとなりそうだ。

また先述のように、この不景気で失業したのは男性が多いことを考慮すると、女性の収入に頼っている家計家庭の割合が増えていることになる。その結果、女性の家庭での購買決定力はさらに大きくなることだろう。

その他の女性消費者の傾向としては、商品や会社、ブランドに対して忠実だということ。ソーシャルネットワークサイトや口コミで商品の情報を周囲に発信するのが大好き、という女性も多い。

企業にとってこれは何を意味するのか?男性消費者をターゲットにした製品、アルコール、たばこなどは間違いなく打撃を受けるだろう。一方で女性消費者の心を しっかりとつかんでいる企業は(一般的に、Visa, Wal-Mart, Nestle, Johnson & Johnson などは女性に人気があるとされている)、女性の経済力が増加することによって恩恵を受けるだろう。

先日、フォーチューン500の女性CEOの一人であるAndrea Jungの講演を聞いてきた。彼女が強調していたメッセージは、肩書きや給与などに基づいて「頭」でキャリアを選ぶのではなく、情熱やどれくらいワクワクしているかという「心」の声に耳を傾けて決定をしろということだった。ファイナンスクライシス以降、表面的な価値観がガタガタと崩れていく中で、情熱を持って働いている人は強い。わたしの個人的な経験による限られたサンプル数から判断すると、仕事となると日米関わらず、女性は男性に比べて、好きなことを追求している人が多いような気がする。男女問わず、仕事の表面的な価値が崩れたときに情熱を失わない人は、景気の波に関わらず成長していく、ということは間違いないだろう。

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日本じゃできない?テレビ業界と手を組んだ動画サイト「Hulu」が大躍進

少し前の話になるが、9月20日に第61回エミー賞(Emmy Award)が開催された。エミー賞は、アメリカのテレビドラマ、コメディー、コマーシャルなどのテレビで放映されるコンテンツに関連する業績に与えられるもので、「24」、「sex and the city」など日本でもお馴染みの番組も全盛期には様々な部門で賞を総嘗めしている。

今年のエミー賞中継は視聴率が6%上昇した結果、この3年間での最高視聴率を記録した。約 1,332万人が中継を見た計算になる。それ以外にも、例年と違うという点で今までにない面白い顔ぶれを揃えたのは、コマーシャル部門だ。ノミネート作品とそのスポンサーを見ると、Amex, Nike, Budweiser, Coca-Cola, Bud Light, Career Builder, Sprint Nextel と毎年お馴染みの大企業が並ぶ中、オンラインTV「Hulu」がリスト入りしたのだ。

「Hulu」とは2007年に始まったオンラインテレビで、NBC, Fox, ABCを初めとした数々の大手テレビ局や映画会社と提携して、ドラマ、ショーや映画をネット上で提供している。ノミネート作品となったのは、このHuluがスーパーボールのために作ったコマーシャル。「30 Rock」という最近一番人気のコメディーで主役をつとめるアレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)を起用し、人間の姿をしたエイリアンに見立てた。CM自体特に面白いというわけではないものの、スタートアップが大物を起用したということもあり話題を呼んだことは確かだ。
ちなみにこの「30 Rock」、今年のエミー賞でベストコメディー賞を受賞してノリに乗っているコメディーなので、そんな事実からもHuluが「単なる有名人」ではなく、旬な大物を使ったことがわかるだろう。

Huluの企業形態はジョイントベンチャーで、NBC Universal, Fox Entertainment Group (親会社はNews Corp), ABC Inc (親会社はThe Walt Disney Company)が主な出資者だ。つまりNBC, Fox, ABCのドラマやショーは必然的にカバーしているので、大手テレビ局の中で欠けているのはCBSのみ、ということになる。そのCBS、Huluと提携していない最後の大手一社となった今、ますますHuluに敵対心をむき出しにしている。
最近の記事によると、CBS以外大手テレビ局の視聴率が軒並み下降気味なのはHuluを代表としたオンラインテレビの影響(責任?)だという見解を示している。噂によるとCBSでは、オンラインでのコンテンツ流出を規制するため、ケーブルテレビの契約者などすでにお金を払っている視聴者のみにオンラインでのドラマ視聴の権利を限定すべきだ、などという後ろ向きな意見も出ている。
それに対して他の大手テレビ局は、独自のサイトで自社のドラマやショーを流しつつ、並行してHuluというチャネルも利用して、リーチを増やそうとしているので、CBSとのスタンスの違いは顕著だ。

大手のテレビ局まで脅かす存在になったHuluだが、そのプロダクトの魅力は何なのか。

実はわたしも毎日のようにHuluで「テレビ」を見ているヘビーユーザの一人だが、放映時間とかに縛られず見られる気軽さ、パソコンさえあればどこでも見られる気軽さはテレビに代え難い。また、たったの1日遅れでサイトにアップロードされるので、1シーズン待たないとドラマが見られないといったこともなく、快適だ。しかもテレビに比べてコマーシャルは短い。

もちろん無料だという点も大きな魅力ではあるが、そもそも高速インターネットサービスに加入していないと見られないのである意味「無料」ではないということ、また、アメリカではケーブルテレビ会社から電話・テレビ・インターネットサービスを1つのパッケージとして購入しているユーザが多いということなどを考えると、無料であるということだけでなく、利便性もその人気に一役買っているだろうと思われる。

そんなわけで、着々とユーザと知名度を伸ばしているように見えるHuluだが、他のテレビ局サイトと比較してどのような伸びを示しているのか。テレビ局の公式サイトと言えばブランド力はダントツだし、多くのトラフィックを集まることは簡単に予想される。また、各テレビ局サイトでも当然各社のショーやドラマは見られるようになっているので、内容的にはHuluと大差ない。つまりABCのサイトに行けば、Huluに行くのと同様に人気の’Lost’が見られるので、見たいドラマさえ決まっていれば、どっちのサイトで見ても大して変わりはないのだ。では、ユーザはどっちを選ぶのか、そしてその理由は?


(※データへのアクセスが制限されていたため、グラフ内の数値は概算値になっています)

以上のグラフでは、Huluと他の大手テレビ局サイトへのトラフィックを比較している。全体的に上昇傾向であるものの、5〜6月の夏休みシーズン始まりに伴って3つのテレビ局とも下降傾向を示している。アメリカのテレビ局は夏休みシーズンになると、古いエピソードを再放送して9月の新シーズンに備えるので、この時期に軒並みトラフィックが落ちているのは納得がいく。だが面白いことにhulu.comだけはその影響を受けず、2009年7月には大手テレビ局のサイトを抜かして一位に躍り出た。

検索用語別のトラフィック分布を見てみると、さらに面白いことがわかる。



これは、各サイトがどのような検索用語に基づいた検索結果からトラフィックを誘導しているか、を示したものだ(2009年6月時点でのデータ)。「Network Name」を見ると、検索サイトからhulu.comに流れるトラフィックの約56%が、「hulu video」 のようなテレビ局名/会社名を含む、つまり「hulu」という言葉を含む検索用語による検索結果からの誘導だということがわかる。Nbcを例に取ると、「nbc tv」などの検索用語からのトラフィックが一番左のカテゴリー「Network Name」内の「nbc.com」という軸にカウントされている。

2つ目のカテゴリーはショーやドラマの名前が含まれる検索用語で、「24 episodes」などが例として挙げられる。

最後のカテゴリーは「無料のコンテンツ」を強調した用語で、例えば「watch free TV」など。

これを見ると、Huluのトラフィック上昇の原因と成功のカギが見えてくる。

まず目につくのは、Huluに関しては「Hulu」という名前を検索用語に使う人が断然多いということ。Foxや nbcはそれぞれ17%、14%であるのに対して、Huluは56%にも上り、他のカテゴリーと比較しても56%というのは一番高い数値だ。つまり、「特定のテレビショーを見たい」というよりも、「見たいドラマが決まっているわけではないので、まずはHuluに行ってみたいものを探す」、もしくは「huluに行けば探しているショーが見つかる」、という意識がユーザに強く植え付けられていることがわかる。

夏休み再放送サイクルに突入して、すでに見たエピソードを見るよりも、他にまだ見ていない面白いドラマを見つけたいというニーズが高まり、この傾向に拍車をかけたとも言える。

また3つ目のカテゴリーからは、他の大手テレビ局サイトも無料コンテンツを提供しているのに関わらず、「無料コンテンツ」というキーワードからトラフィックをうまく誘導しているのはHuluだけだということもわかる。サイトの作り方を含めて、「無料コンテンツならHulu」というイメージをうまく確立した。

ではそのビジネスモデルはどうなっているのか。

今現在は、各ショーの初めや間に、テレビよりも多少短いコマーシャルが挟まり、それによって収入を得ているという単純なビジネスモデルだ。1年ほど前からは、はじめに長いコマーシャルを見てあとはコマーシャル無しか、途中に複数の短いコマーシャルを見るかなどの選択肢をユーザに与えたりしている。ただ近年の伸びを経て、これに加えて、subscription ベースとペイパービューのサービスを検討中だとも漏らしている

それに加え、つい最近、他のユーザのコメントなどが見られるようなフェースブック・アプリをリリースした。これを使うと、右手には番組の画面、左側は同じ番組を見ているほかのユーザからのコメント(自分の友達だけを選ぶことも可能)を見ることができるので、リビングルームで友達とテレビを見ている感覚が味わえる

オンラインでの無料コンテンツの配信サービスの課題は常にビジネスモデルにあるとされていたが、Huluのコマーシャルが他の大手企業コマーシャルと同様にエミー賞で評価されたという事実は、伝統的なテレビ界とオンラインテレビ界との垣根がだんだん低くなっていることを間接的に示唆しているのかもしれない

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Google中国の生みの親が辞任したワケとは?北京がシリコンバレーになる可能性

Googleは中国では通用しない?


今年9月の初め、Google Chinaの社長をつとめてきた Lee Kai-Fuがいきなりの辞任を発表した。一般的にどの外資企業も中国市場では苦戦しているが、検索業界も例外ではない。地元企業の百度(Baidu)がマーケットシェア61%という独占地位を確保、アメリカで一位のグーグルも日本で一位のヤフーも中国でのマーケットシェアはそれぞれ29%、10%以下と、付け入る隙がない。(調査会社の Analysis International による)

比較のために日本の検索業界のマーケットシェアを紹介すると、1位のヤフーが51%、2位のグーグルが38%で、アメリカでは、1位のグーグルが65%、2位のヤフーが20%弱となっている(ともにコムスコア社による)。つまり百度(Baidu)は中国において、日本でのヤフー、アメリカでのグーグルに匹敵する独占状態を確保していることがわかる。さらに調査会社によっては、百度(Baidu)のシェアが76%、グーグルは20%に留まるとしていると見積もっているところもある。そもそも「マーケットシェア」は定義や測定方法によってまちまちなのが現状だが、それにしても百度(Baidu)が独占地位を確保しているという点については、どの情報ソースを見ても一貫している。

Kai-fu LeeがGoogle Chinaのトップに就任した2005年にはグーグルのシェアはほぼゼロだったことを考えると、20〜30%にまでに伸ばした功績は評価される。ただ一方で、やっぱり百度(Baidu)の独占状態を揺るがすには至らなかった、というネガティブな評価もあるようだ。

Googleの期待に応えられなかったKai-fu Lee


このKai-Fu Lee、グーグルに移る前はマイクロソフトの研究所でVPを務めていて、2005年にGoogle Chinaトップに就任した際には、グーグルがライバル企業のマイクロソフトから中核を担う人材を引き抜いた違法行為を犯したとして、マイクロソフトが雇用契約違反で同氏とグーグルを訴えたという経緯がある。(余談だが、そんなマイクロソフトは半年ほど前にヤフーからコアな人材を引き抜いていたりするのだが)。その際にグーグルがKai-fu Leeに提示した給与は10億円相当だったということもあり、話題になったのも記憶に新しい。

そんな鳴り物入りでGoogle Chinaを背負ってたつことになっただけに、今回の辞任の理由にも注目が集まるのは当然だろう。アメリカ本社の経営陣との不仲説、中国内でのコアなメンバーとの不仲説、またグーグルのやり方では勝ち目がないと見て見切りをつけたという説などいろいろな噂は絶えないが、本人はインタビューで辞任の理由をこう語っている。「グーグルのマーケットシェアの拡大や中国独自のサービスもいくつか軌道に乗せたことで、自分の役目は十分に果たした。今の中国ではそれなりに成長したベンチャーに対するファンディングは集まりやすいが、早期のベンチャーに対するエンジェルファンディングが圧倒的に不足している。そのようなアーリーステージのベンチャーやアイディアを抱えた若者たちに、エンジェルファンディング、シードファンディング、さらにビジネスの立ち上げを支援できるようなプラットフォームを合わせて提供する場を作りたい。」
中国を次のシリコンバレーにするというビジョンを見据えての、第一歩のようにも聞こえる。

北京はシリコンバレーになれるのか


新しく立ち上げる投資ファンドとスタートアップのインキュベーターの名前は’Innovation Works’。ハングリー精神に富んだ北京の学生や起業家の卵たちに起業するためのインフラ、リソース、金銭的かつ精神的サポートを与えて、育ったらスピンアウトしてさらに大きく育てていくというのがビジネスモデルらしい。

またこの’Innovation Works’、 中国のエリート大学の一つである清華大学(Tsinghua University) のキャンパス内にオフィスを構えるのだと言う。シリコンバレーのベンチャーや投資家たちがスタンフォード大学との間に築いたような関係を再現しようとしているように見える。

Kai-fu Leeの新たな挑戦は、裏を返すと、不景気にも関わらず、中国のベンチャー市場、そこに集まる投資額、ビジネスチャンスはまだまだ成長の余地があるというメッセージにも受け取れる。

では実際に中国において、ベンチャーキャピタルによるベンチャーに対する投資額や投資案件、またベンチャーの規模やステージ別での投資額の比較を数値で見てみたい。

以下のグラフは、中国における四半期ごとのベンチャーへの投資案件数と投資額を示している。(ソース:Zero2IPO Research Center)

これによると、2008年第2四半期以来下降する一方だった投資案件数と投資額ともに、2009年第2四半期には初めての上昇傾向を示している。前期の2009年第1四半期と比較すると案件数は87%、投資額は77%の伸びとなり、2008年の数値にはまだまだ及ばないものの、わずかながら復活の兆しを見せている。
(ただしすべてのファンドが投資額と詳細を公表しているわけではないので、この数値は公表されたものに基づいたデータ、となります)

それではこれらの投資額、ベンチャーのステージごとに均等に分散されているのだろうか。Kai-fu Leeの話によれば、アーリーステージのベンチャーに対しての投資額は少ないということだったが、実際のところはどうか。

以下のグラフでの’early stage’は早期、‘expansion stage’は中期/拡大期、‘late stage’は後期(それなりに成長した)ベンチャーということになる。これからわかるように、拡大期にあるベンチャーが案件数の60%以上、そして投資額の50%以上を占めている。


でも考えてみれば、一番資金が必要そうなのは拡大期にあるベンチャーだし、投資する側としてもリスクはアーリーステージほど高くなく、かつレイトステージよりも高いリターンが見込めるという点で、一番おいしい投資分野のような気もする。となると、この傾向はどの国でも同じなのでは?

そんな疑問に答えるために、アメリカのデータと比較してみたい。

データのソースもステージの定義も異なるので一概には比較できないのだが、Seed, Series Aがアーリーステージ, Series B, Series C, Series Dが拡大期(Expansion Stage)、Series E, Series Fがレイトステージ(Late stage)に相当すると仮定すると、アーリーステージのベンチャーが44%、拡大期が53%、レイトステージ4%という結果になる(‘undisclosed’を除外して計算)。 確かに27%がアーリーステージ、60%が拡大期だった前述の中国のデータと比較すると、アーリーステージ(early Stage)と拡大期(Expansion Stage)の差はさほど大きくない。

また、アメリカと中国の比較という観点で、分野ごとの投資額/案件の分散にも目を向けてみたい。

まずは中国の分散から。投資額で見ると、ITを押さえて’Traditional’に対する投資が際立っている。クリーンテクノロジーやバイオ分野とITを合計しても35%ほどにしか過ぎず、まだまだ伝統的な分野が強いことがわかる。急速に発展する経済のスピードに追いつこうとするインフラ整備を考えると、不思議な数値ではない。



一方のアメリカでは「予想通り」、テクノロジー系が大部分を占めている。中国の投資案件数で大部分を占めていた’traditional’に匹敵するのは、’energy’ ‘industrial’ ‘transportation’ (もしくはその一部)あたりだろうか。となると、その合計はわずか15%にしかすぎない。



またこの分散の違いがある意味、アーリーステージへの投資案件数を左右する一つの原因になっているのかもしれない。例えばインターネット系のベンチャーとインフラ系のベンチャーを比較すると、初期投資額はかなり異なるだろうと予想される。インターネット系であれば、極端な話、パソコンとブロードバンドさえあればビジネスをはじめられるケースも少なくない。一方インフラ系となれば、相当の初期投資がないとアイディアを形にするすべもない。

中国内はもちろんのこと世界にまたがる広い人脈、多彩なビジネス経験、ビジネス界に大きな影響力を持つKai-fu Lee、北京を次のシリコンバレーに成長させることはできるのか。中国市場を理解してシリコンバレーを理解しているからこそ、
シリコンバレーのモデルをそのままコピーするのではなく、中国版シリコンバレーを作りあげていくのに最適な人材だと言える。 その実現に向けて、大きな機動力になることは間違いない。

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9月に新製品発表?業界の枠を超えて伸び続けるiPhoneとiPodのこれまで

今年も早いもので、もうすぐ9月を迎えようとしている。アメリカの9月と言えば学校の始まる時期なので、新生活のスタートという清々しい印象が強い。これは企業にとっても同様で、9月はビジネス界にとっても大きな節目の時期だ。 例えば住宅マーケット、学校が始まる9月までに引っ越しを済ませたいという理由で夏休み中は需要が高まり、新学期が始まると落ち着く傾向にあると言われる。小売業については、9月はクリスマス商戦の幕開け。「新学期セール」なるものを打ち出して新生活に備える顧客を魅了しようとする一方で、サンクスギビングやクリスマスなどのホリデー商戦を目前に控え、新商品を打ち出したり、そのマーケティングに力を入れ出す時期である。多くのアメリカの小売業にとって、ホリデーシーズンの売り上げはその一年の業績を決めるほど大きな影響力を持つ。社運がかかっている、と言っても過言ではないのだ。ここシリコンバレーも例外ではなく、毎年この時期に「バズ」を繰り出す常連企業がいくつかある。その筆頭に名を挙げるのはアップルだ。

アップルは毎年9月に新しい目玉商品を発表してきたという歴史もあり、8月後半にさしかかった今、今年のアップルはどんな商品で世間を驚かせるのかというのがブロガーやコミュニティの間で話題になっている。ここ近年のアップル主流商品と言えばiPodとiphone だけに、それらの進化版が出てくるのではという憶測が強い。

では、まずは最近のアップルの業績状況、特にiPhoneとiPodに焦点を絞って見てみたい。


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<グラフ1>は iPhoneの売上数と売上高を示したものだ。2007年の発売以来、前年同期比は300〜8000%にまでに及び(グラフのスケールに違いすぎるため、グラフからは割愛)、順調な伸びを示している。売上数の変動は3G, 3GSなど新バージョンの発売時期に合わせて明確に上下しているが、それでも売上高は着実に伸びているようだ。


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<グラフ2>では、同様にiPod(iPod basic, iPod mini, iPod nano, shuffle, iPod touch) の売上数と売上高、またそれに加えて売上数と売上高の前年同期比も一緒にプロットしてみた。

このグラフからもわかるように、先四半期の2009年第3四半期(2009年4月〜6月)には売上数1,020万個という7%の減少を示し、2001年の発売以来初めて、前年同期比マイナスを記録した。(ちなみにアップルの会計年度はカレンダーイヤーよりも3ヶ月遅れているので、第3四半期は7〜9月ではなく、4〜6月となる)



では、実際この2つのプロダクトラインを比較した際、アップルのプロダクトの中で「スター」の座を獲得したのはどっちなのか?ここ近年の話題性から判断すると断然iPhoneだという気がするが、実際の「実力」、つまり売上高に対する貢献度はどのようになっているのか。<グラフ3>では、アップル全体の売上高に対してiPhoneとiPodそれぞれの貢献度をプロットしてみた。すると意外なことに、実力に基づく「スター」の座についていたのは、先四半期までiPod。そしてそれが入れ替わったのは、たった数ヶ月前のことだった。


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ここでさらに、7月の業績報告で明らかにされた面白いデータを紹介したい。この鈍化傾向にあるiPodカテゴリの中で、実は倍以上に売り上げを伸ばした商品が一つだけあると言う。それはiPod touch だった。逆に言うと、iPod touchの好調な売り上げによってiPod全体へのダメージは最小限に押さえられた、とも言えるだろう。(詳細な内訳データは残念ながら非公開)

では、iPod touchとは何者なのか?2007年9月に発表され(これも9月!)、簡単に言えば、電話機能のないiPhoneだ。iPhoneと同じバージョンMac OS Xが搭載されているので、標準のiPodの機能に加えて、ユーチューブのビデオを見たり、メールしたり、ウェブサーフィンしたりというのも問題なくできる。アップルは公式な内訳数を公開していないが、 今までの売り上げは2,000万個と見られている。

ここで前後するが、アップル恒例の9月の新商品お披露目の予測に話を戻したい。実は多くの業界人やブロガーは、 今年はiPod touch関連、もしくはその進化版では?という予測をたてているのだ。どのように変身するかというアイディアは様々だが、堅実なところでは、メモリーが2倍になり、カメラ機能が搭載されることにより、写真をブログにアップロードしたり、ビデオを撮ってYoutubeにアップロードできるようになるだろう、などなど。

ある記事によるとマイク機能もつくとか。となると、電話機能はないものの、スカイプなどを使ってインターネット電話が可能になる。つまりいわゆるキャリアを通した電話はかけられないものの、広い定義での「電話機能」は備えることになり、「電話機能のないiPhone」というジレンマ(?)から脱することができるかもしれない。

またさらには、Amazon Kindleに対抗したような電子本機能も備えるのでは、という噂も。すでに McGraw Hill や Pearson を含んだ12の大手教科書出版社がiPhoneと iPod touchへのコンテンツ提供の話をアップルと進めてるという話も出ている。となると、電話や音楽プレーヤーの域を超えて、 現在はアマゾンが独占している電子本業界 (Amazon Kindle DX )、さらには出版業界の域まで踏み込んでくることになる。しかもここまで機能を備えてくると、ネットブック業界もうかうかしていられないだろう。

‘phone’じゃないからiPhoneの仲間に入れてもらえないiPod touch, でも機能性的にはiPodという枠には収まらない多様性を兼ね備えている。何だか、どこにもフィットできないはみ出しもの、みたいな可哀想な気すらしてくるが、この9月でさらに進化を遂げて、ついにiPhoneの仲間入りができるのか、はたまたiPhoneにもないような機能までを身につけてスターの座を奪回するのか。。。楽しみなところだ。

そして最後にちょっと余談。以前のTwitterの記事の中でも書いたけど、この業界について面白いなと思うのは、「業界」とか「カテゴリ」という垣根がないこと。ソーシャルネットワークというカテゴリで誕生したTwitterが、検索を脅かす(というか魅了する?)存在にまで成長している。iPodももともとは携帯型音楽プレーヤーだったのが、iPod touch という形に進化して、今では電子本、ネットブックやゲーム機までを脅かす存在にまでなっている。

今から10年前、どれだけの出版業者がアップルを潜在的な脅威と見ただろう?もしかしたらこの先10年後には、アップルは思いもよらない業界に進出しているかもしれない。例えば住宅業界、なんてことも?何の根拠もないけど、そんな無責任な想像してみるのも面白い。

とりあえず今は10年後よりも来月、ということで、アップルが9月にどう世間を驚かしてくれるのかを楽しみにしたい。

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驚異の顧客主義「Zappos.com」 ネットで靴を売るためにはここまでやる!

先月末、Amazon.comがオンライン靴販売サイトZappos(ザッポス)の買収を発表した。買収額は8億ドルとも900億ドルとも言われている。Amazon自体、2007年に独自の靴販売サイト Endless.com を立ち上げていたが、このサイトはいまいち伸び悩みを見せていたため(赤字続きだとの噂もあり)、急速に伸びている競合のZapposの買収に踏み切ったと思われる。

Zapposは1999年に創立、靴を中心に衣料、バッグ、アクセサリーなどをオンラインで販売していて、ラスベガスに本社を持つ。 ここ最近では不景気にも関わらず、2008年には20%近い伸びを示した結果、予測よりも2年早く売り上げが$1 billion(10億ドル)に達したことで話題になった。

以下のグラフは、Zapposのセールスの伸びと、オンライン小売業全体のセールス(靴に限らず、小売業すべて含む)に占めるZapposのセールスの割合の伸びを示している。

ここからもわかるように、2つの指標とも、不景気にも関わらず急激な伸びを見せている。もちろんZapposも不景気の影響をまったく受けていないわけではなく、今年はじめには小規模なリストラなどコスト削減を余儀なくされたが、それはどの会社でも起こっていること。それ以上に特に目立った打撃は受けていないようだ。


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アパレルや靴関連のオンライン販売なんて競争が激しく、また差別化がとても難しそうだが、そんな中で知名度を一気に広め、急成長を遂げたのにはいくつかの理由がある。

まずは徹底したカスタマサポート24時間年中無休のコールセンターと無料の送料・返送料(365日以内の返品はOK)を基本的なポリシーとして掲げている。それに加えて全国4営業日での配送を確約しているが、多くの場合は翌日には配送されると言う。つまり確約を満たせば良し、とするのではなく、ユーザーの期待を常に超えることを目的としている。

また、電話での対応も徹底している。最近ではコストや余計なトラブルを最小限に押さえるため、電話番号をウェブサイト上の目に着きやすい場所には載せず、メールやオンラインで質問や苦情を申告するようにユーザーを導こうとする小売業サイトが増えている。サイトによっては、ホームページから10回くらいクリックした挙げ句にようやく隅に小さく書かれたカスタマサポートの番号を見つける、という例も少なくない。

その一方でZapposのサイトに行くと、フリーダイヤルの番号は全ページの一番上に記載されている。彼らのコールセンターでは、台本なし時間制限なし冷たい自動音声的な対応なし、というように、物騒な対応をされる伝統的なカスタマーサポートとはまったく異なる経験を提供している。

ただそれだけだったら、他の競合が真似できないこともなさそうだが、彼らのカスタマーサポートを特別なものにしているのは、そう言った文面に書かれたポリシーだけではなく、徹底したお客様主義が浸透しているその企業文化だ。

その象徴的な例は、それだけ重用視しているカスタマサポートの採用方法だ。

Zapposは新たにカスタマサポート要員を採用する際、4週間のトレーニングを義務づけ、ここでみっちりと会社の戦略、文化、顧客第一主義を叩き込む。トレーニング終了後に「オファー」が出されるのだが、その内容が普通じゃない。「今日会社を辞めれば、トレーニングを含めた今までの業務時間の給料に加えて、1000ドルのボーナスを払う」というのだ。会社としてトレーニングを受けさせるという投資をした上に、社員にボーナスを払って辞めさせるってどういうことなのか?

実はこのオファー、新社員に対する最終試験でもあり、1000ドルの現金に目がくらんで辞めるような社員であれば、この仕事に対する長期的な熱意や覚悟が足らず、そんな人員は不要だと言うことらしい。もし会社と新入社員の相性が悪いようであれば、無理して残ってもらうよりもお金を出してでも辞めてもらった方がお互いのために良い結果になる。それだけ強烈なカルチャーだということ、また、それだけカルチャーを重視しているということの裏付けとも言えるだろう。トレーニングを受けたコールセンターの新入社員の10%程度はこの時点で現金を選んで、会社を辞めていくという。このオファー(退職金?)、そもそもは100ドルから始まったのだが、その後500ドルになり、1000ドルにまでなった。

ではこの会社の差別化のポイントは、お客様主義を徹底したカスタマサポート重視の文化だけなのか?

もう一つ面白い特徴を発見。それはソーシャルネットワークの積極的な活用だ。

Forresterリサーチによると、今日では、ネット利用者がソーシャルネットワークに費やす時間がemailに費やす時間を超えているらしい。また、トップ500のオンライン小売業サービス提供者のうち56.8%がFacebook、28.6%がMySpaceにページを持ち、41.4%がYouTubeにチャンネルを持ち、20.4%がTwitterにアカウントを持っている。その統計データを見ると、Zapposがソーシャルネットワークを活用しているのも当然のように見える。ただその活用のレベルが半端ではなく、これまた「徹底」しているのだ。

と言うのも、ZapposのCEO Tony Hsieh自身が熱烈なソーシャルネットワーク、特にTwitterファン(http://twitter.com/zappos)。会社についてのビデオブログを一日に最低一度は更新、社員の間でTwitterを使って状況を更新し合うサイトまで立ち上げている(もちろん他のTwitterのアカウントと同様、一般に公開している http://twitter.zappos.com/employee_tweets - Zappos社員によるTwitterサイト)。

これは、以前にこのブログで紹介したような「新商品情報を発信」と言ったような典型的な企業の活用方法とはちょっと異なる。直接的なマーケティングツールとして利用しているわけではなく、どちらかと言うと社員が友達同士と話すノリで「今何してる?」という問いについて情報交換していて、それを外部にも公開しているのだ。外部に対する情報発信よりも、社内のコミュニケーションツールとして利用、社員間の結束を高める狙いが大きいと思われる。で、その結果、その様子が外部にも公開されて、「仲が良さそうで楽しそうな会社だな」とポジティブなイメージをアピールできればラッキー。

実際、メディアを通した大規模なマーケティングなんてする余裕がない小さいスタートアップのイメージって、そういったことの積み重ねで確立されていくことが多い。(最近Zapposのテレビコマーシャルを見かけたので、最近ではそういう余裕も出てきたのかもしれないけど、それもここ最近だけの話で、今までの積み重ねはすべて口コミと思われる)

でもその効果ってどうやって量れるのか?企業文化が企業の業績に対して持つ影響力って直接的に量ることは難しいが、間接的にそれを証明するようなデータを紹介したい。

まずわかりやすいのは、 雑誌Fortune による “100 best companies to work for” 入りを果たしたということ。これは給与やボーナスなど金銭なベネフィット、文化、給与以外の福利厚生、研修の充実、キャリア展開へのサポート、社員へのアンケートなどいくつかの観点から働くのにベストな企業をランキングしている。社員がハッピーな会社はさらに有能な社員を引きつけ、好循環が続く。

もう一つのデータポイントは、新規ユーザーがどのようにZapposを知ったかと言うこと。

44 % のZappos新規ユーザーはオンライン上での広告によりサービスを知り、 43%はいわゆる口コミで知ったという。口コミ効果がここまで高いというのは、友達から聞いたり、誰かのブログで話題になったり、会社の特徴がビジネス関連の記事で取り上げられたりということの積み重ね、つまり徹底したカスタマサポートや強い企業文化が多く話題になって注目を浴びたことの結果だろう。多少間接的だが、ある意味企業文化が業績に好影響を与えたことの裏付けだとも言える。

また、ここまで口コミ効果が高いのなら、メディア広告に高額を投資するより、サービス自体の向上に投資した方が賢い。「ユーザーが快適にサービスを利用できるようにサービスの質向上に努力していれば、ユーザーは自然に良い評判を流してくれる」、というのが彼らの信念で、上のデータはそれを見事に証明している。

そして最後に興味深いのは、以上に紹介した点がすべてうまくつながっていること。

顧客重視の文化を作りあげてそれを新入社員だけでなくて外部にも公開。それによって口コミ効果は一層高まり(もちろんカスタマサポートの質の高さも大きな要素)、顧客数とともに組織も拡大。文化がカギなわけだから、新入社員の採用が慎重に行う。選ばれた社員たちは、トレーニングとソーシャルネットワークを通して文化をさらに強化していく。

オンラインでの靴マーケットはまだ成長の余地があると予測されている。Amazon に買収されたことで、今後の海外進出もやりやすくなるだろう。この強烈な文化をいかに世界中に浸透させていくか、というのが課題の一つだ。

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iPhone人気の理由はアプリにあり

日本では伸び悩んでいるiPhoneだが、アメリカでの人気は留まるところを知らない。シリコンバレーという土地柄もあるんだろうけど、わたしの同僚の間でのiPhone所持率は50%を超えている。またこれも土地柄なのかもしれないが、ユーザーとして所持するだけではなく、ディベロッパーとしてiPhone用のアプリケーションを開発するという点でも盛り上がりを見せている。多くの企業やサービスがPCウェブ用の既存アプリケーションをiPhone用に書き替えるというケースはもちろんのこと、iPhone向けとして新たに開発されるアプリの数も急増。本業や学業の傍ら気軽に作ったアプリケーションが大当たりして立派な収入源になるという夢のある成功例が増えているため、ある種トレンドのようにすらなっているのだ。右のグラフに見られるように、iPhoneアプリ数は順調に増加中。今年5月中旬時点で46,000以上が公開されていて、この豊富さがiPhone人気の大きな理由とも言われる。とあっては、競合が目をつけないわけはない。


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Blackberryを手がける RIM(Research in motion)は、今期からディベロッパーが開発したアプリケーションを集めたAppWorld Websiteをリリース。このオンラインストアを設けることによって、アプリケーションの「ワンストップショッピング」化を実現させようとしている。ではアップルとの違いは何なのか?

まずはディベロッパーにとっての違いから。ブラックベリーの場合、ディベロッパーは自分のアプリケーションをオンラインストアに登録するのに、「登録料」という名目で200ドルを払わないといけない。その上、RIM の審査を通らないとオンラインストアに参加することができない。RIMはこのプロセスを通すことで、掲載アプリの質を保とうとしている。一方iPhoneの登録料は99ドルから299ドルと異なるが、これは主に個人ディベロッパーか企業ディベロッパーかの違いによるものだ。個人であれば、99ドルが主流と仮定できるが、これは年間料なので毎年更新するたびに払わないといけない。では、ディベロッパーの大きなインセンティブとなるレベニューシェアの割合はどのように違うのか。アップルは全収益の70%をディベロッパーに支払うのに対してRIMは80%。審査が厳しい分、分配率も高いと言ったところだろうか。

では我々ユーザにとってのメリット、デメリットは?ブラックベリーについてまずあげられるのが、各アプリケーションの単価が高いこと。iPhoneのアプリケーションは無料や99セントのものが多く、平均価格も2.5ドルに留まる。対してブラックベリーのアプリケーションは最低で2.99ドル、平均するとほぼ3-4ドルにまでなる。ただ一方で、iPhoneよりも複雑なものが多い。つまり複雑なだから単価も高い、とも言える。ちなみにこの値段、初期ダウンロード時にかかるだけで、一度インストールしてしまえばその後は無料だ。ブラックベリーのもう一つの欠点は、決済がPaypalを通してのみ行われること。Paypalという外部システムに頼っていること(しかもPaypalの安定性はいまいち?)、また利用者がPaypalのアカウントを持っていることが条件になるという点は、大きなマイナス点だと言える。

ここでもう少しアプリケーションの質と単価について考えてみたい。先に触れたように、iPhoneは無料もしくはせいぜい99セントのものが多い。 ただ質はと言えば、あきれるというか、笑うしかないというか、本当にくだらないものも多い。実際「ゲーム」と呼ばれるものは5分の1にも満たず、「エンターテインメント」に分類されるものがゲームに並ぶくらい多いのだ。


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「エンターテインメント」カテゴリーに分類されるアプリとは、例えばiPhoneを銃のように見立てて遊ぶもの。アプリケーションを立ち上げると銃の絵が画面に現れて、発射ボタンを押すと銃のような音をたてる。ただそれだけ。それによって得点が稼げるわけでも敵を倒すわけでもないので、ゲームと呼ぶにはほど遠い。また日本人にもウケそうなのが、暇つぶしのプチプチ。画面を緩衝材として使われるシート状のプチプチ(ポリエチレン製の無数の気泡のシート)に見立てて、単に気泡をつぶしていく。ゲームとして早さを競うわけでもなく、ただ単にプチプチをつぶすというだけ。他にはライターのように着火できる(もちろん画面上でだけ)というアプリケーションもある。強く振ったり吹いたりすると火が揺れたりする。

さらに一歩進化した「ゲーム」と呼ばれるカテゴリーを見てみても、一番人気はFlight Controlという超単純な飛行機操縦ゲーム。ランダムに画面上に現れる飛行機やヘリコプター同士が衝突しないように、着陸路に誘導する。だんだん飛行機の数が増えてくるので着陸路は忙しくなり、その分手早く誘導しないといけないのだが、それでも着陸路数が急激に変わったり構造が複雑になるわけではない。そんな至って単純なこのゲームは99セントで売られていて、今年の3月以降で70万ダウンロードを、ピーク時には一日2万ダウンロードを記録したという。

これほど単純なゲーム(ゲームとも呼べないようなものも含めて)がiPhoneユーザーにウケている、という一見不思議に見えるこの傾向。実はこのような単純アプリケーションが、iPhoneの勢いを支えていると言っても過言ではないのだ。ある見解によると、こういうものがはやるのにはいくつかの理由があるという。まずは空き時間が数分あれば手軽にできること。頭を使って考える必要がなく、しかも複雑なゲームではないので完結しなくてもいい。いつでも始められていつでも辞められるので、たった5分の待ち時間にでも気軽に遊べてしまう。そしてその気軽さがゆえに、罪悪感を感じることなく遊べる。つまりたった5分だったら時間を無駄にしている罪悪感もないし、逆に有効に利用しているような錯覚にすら陥る。1時間続けて集中しないと満足感が得られない複雑なロールプレーゲームとは違う。また罪悪感と言えば、金銭的な負担が少ないのも大きなポイントだろう。無料かせいぜい99セントであれば、10回で飽きたとしても、まいっかと思えてしまう。

iPhoneユーザ一人あたりの平均アプリケーション数は20で、どの競合と比較しても飛び抜けて高いというデータが出ている。 また、i-phoneユーザのアプリケーションあたりの平均利用回数は10回程度というデータも出ている。これは無料や99セントという格安な値段のものが多いという結果だろう。

このようなデータからもわかるように、iPhoneは電話を超えて多様プラットフォームと化している。裏を返せば、それが日本ではいまいちウケていない要因とも言えるだろう。では、実際にユーザがiPhoneを電話として使っている時間と、音声以外のアプリケーションを利用している時間に特徴は見られるのか。

1年前のデータなので最新とは言えないが、International Business Timesによると、iPhoneユーザが電話として利用する時間はたった46.5%だということが判明 。一方でブラックベリーの利用者は71.7% が電話として利用していた。また、同レポートによると、利用時間のうちiPhoneからのインターネットへのアクセス時間は12%以上。他の携帯電話からのネットへのアクセス時間は2.4%であることと比較すると、異様に高い数値だと言える。
また平均iPhoneユーザは全利用時間の11.9% 、音楽を聞いている。他の携帯電話ユーザでは、この数値も 2.5% にとどまる。これらのデータに証明されるように、iPhoneは単なる電話としてではなく、エンターテイメントのプラットフォームとして、携帯電話以上の機能とイメージを確立したと言える

この影響は携帯電話、スマートフォン業者だけには留まらない。例えば任天堂が今年の4月に発売して順調な伸びを見せているDSi、その好調な要因のひとつはアップルを真似たオンラインのアプリケーションストアだと言われている。ディベロッパーの開発したゲームが数ドルで売られていて、ユーザはiPhoneのように即座にオンラインストアからアプリをダウンロードして遊ぶことができる。このように、伝統的な携帯電話業者ではないゲーム会社が競合としてあがってくること自体、アップルがいかに携帯市場外に影響力を広げ、ある意味新たな市場を開拓したかということが裏付けられる。

とはいえども、当面の脅威は伝統的「同業者」のスマートフォン、ブラックベリーGoogleのアンドロイド、また新機種の発売を発表したPalm。例えばブラックベリーの場合、ビジネス用途が主流というブランドイメージの転換、オンラインストアの活性化(ユーザがいないところにはディベロッパーは集まらないし、逆もしかり、というネットワーク効果をどう作り出せるか)、そしてアップルのようにユーザを常に飽きさせないスピード感をいかに備えるか、などさまざまな挑戦が待ち受けている。スマートフォン競争は一層熾烈になると予想されるが、消費者にとってオプションが増えるのは大歓迎だ。

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マラソンブームは日本だけじゃない!アメリカのランナーはお金持ちが多かった

遅ればせながら、つい最近日本のランニングブームについて知った。今まで運動と言えば、ヨガくらいしかしていなかった友達さえ、「皇居の周りを走っている」とか「東京マラソンの抽選に漏れた〜」と悔しがっているので何ごとかと思ったら、実は全国的なブームだったんですね。

確かに今までファッションとレストラン情報が中心だった女性向けのウェブサイトを見ても、「 うしろ姿も手を抜かない! 褒められRUNファッション」とか、「女性らしく華やかに。上半身は色使いが決め手」とか、スポーツが目的でありながらファッション化している様子が伺える。

ブームのきっかけは2007年に始まった東京マラソンとのことだが、その東京マラソン、今年は35,000人の定員に対して、 261,981人の応募があったと言う(10K含む)。昨年からしても68%の伸びという、驚異的な倍率。

各スポーツメーカも、このブームを利用しない手はない。ランニング専門店をオープンしてランニングウェアのラインナップを充実させたり、雑誌で特集を組んだり、また定期的に練習会を企画しているらしい。ランニングスカート?という新たな市場の開拓に代表されるように、ビジネスチャンスを逃さないというところがいかにも日本らしい!(いまだに実物を見たことのなく、テニス用のスコートとの違いがいまいちわかっていませんが。。。)

いずれにしても、東京がランニングによって活性化して、かつビジネス的にも新たなマーケットが確立して、その上みんな健康になるのであれば、それに超したことはない。

一方海外では、ホノルルマラソンとかニューヨークシティマラソンとか、ボストンマラソンとか、数万人規模の代表的なマラソン大会は数多くあり、歴史も長い。ここサンフランシスコでもランニング文化は広く浸透していて、街のそこらじゅうをランナーが駆け巡っている。とにかくランナーと犬が多い街だ。特に日曜朝のサンフランシスコは極端。そもそも早起きしているのは、ジョギングしている人、ヨガに行く人、そして犬の散歩をしている人くらいだとも言える。つまり週末朝のサンフランシスコは、ランナー、ヨガマットを肩にかけたベジタリアンっぽい細身の女性たち、それから犬の散歩をする飼い主がほぼ大半を占めていると言っても大げさではない。

しかもこのエリアには、ハードコアなランナーがやたらと多い。湾沿いのマリーナと呼ばれるエリアはゴールデンゲートが見える絶景のランニングコースだということもあり、ランニング用に設計された乳母車に赤ちゃんを載せて押しながら走るママランナー、犬と一緒に走るランナー、サンフランシスコ特有の急な坂を駆け上っては下り、また駆け上るという体育会系なノリの年配ランナーたちが結構いるのだ。

友達や同僚と話していても、ジョギングやマラソンの浸透率を実感する。ジョギング、という軽いノリではなく、ハーフマラソンはもちろんのこと、フルマラソン、さらにはトライアスロンの経験者も結構いるのだ(しかも女性も多い!)

そこで全米、カリフォルニア、そしてシリコンバレー〜サンフランシスコにかけた地域、いわゆる「ベイエリア」のマラソン人口は果たしてどれくらいなのか、調べてみた。

まずは全米規模のデータから。


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ロードレースを完走した人口の推移を見ると、年々着実に増加の一途をたどっている(ロードレースとは、5キロからフルマラソン、市民大会からオリンピックまで、公式タイムの出るレースは何でも含まれる)。2007年のデータだとほぼ900万人。データがないために残念ながら未確認だが、同じ伸び率が適用されると仮定すれば、2009年には1000万人は超えていてもおかしくない。

では次に、主要都市レベルでのデータ。以下のグラフは、アメリカの 主要都市の中で「ランナー」の比率が高い都市のランキングになっている。これによると、 San Francisco /Oakland/San Joseを含むベイエリアは、第一位。一年を通して天気は良く湿気も低く、また健康志向が強いことを考えれば、納得のいく結果だ。


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でも「ランナー」の定義って?そんな疑問に答えるべく、「ランナー」という曖昧な定義を「マラソン完走者」という明確な定義に置き換えた、各市の全人口に対するマラソン完走者の比率ランキングを紹介。すると予想に反して、カリフォルニアの市が一気にランキングから消える。前述のグラフ2よりももっと細かい「市」レベルで集計しているランキングなので一概にグラフ2と比較することはできないが、それにしてもベイエリアどころかカリフォルニアの中でもランクインした都市は Irvineのみ、という散々な結果だ


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ここでこのデータの提供者は、マラソン完走者率と各市の相関性を調べている。まずは公園の数を調べたが、何の相関性も見つからず。次に人口密度に目をつけたが、 これも失敗。人口密度の高い市も低い市も、ともに完走者数トップに名をあげているのだ。

彼がいろいろな角度から分析した結果、ようやく見つけた法則はマラソン完走者数と住民の職業分布との相関性だった。管理職、プロフェッショナル(専門職)、つまり高学歴なエリートサラリーマンたちが多い市で、高いマラソン完走者率が見られたのだ。高い生活水準と安定した経済力がマラソン完走者率のカギだった、ということになる。
となるとベイエリアは典型的なランナーの街として、ランキングに名を連ねそうだけど、何故グラフ3からは漏れているのか??その答えとなる別のランキングを見つけた。

以下のグラフは、市ごとの平均マラソン完走タイムのワースト10だ。このタイムが遅い市ほど、トレーニングを積み重ねたエリートランナーが少なく、初級者ランナーの比率が多いということになる。見ておわかりのように、何とすべてカリフォルニアの市で占められているのだ!


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以上の複数のデータを合わせると、カリフォルニア、特にベイエリアは初心者を含めて、走るという習慣がより広く浸透しているということになる。マラソンでタイムを競うようないわゆる「エリートランナー」という観点では、全米トップ10にかすりもしないが、ゆるい定義の「ランナー」の比率では全米一。つまりランニングの敷居が低く、誰でも挑戦できるという環境と文化を作り出しているということになる。

さらに、前述のランニングと職業分布の相関性からも、ベイエリアのランナー数が多いのは納得がいく。健康志向が高いことに加え、ストレス発散の効果も期待されるランニングは、ハイテクエリアに住むエリートたちに最適な趣味であり、息抜きになっているのだ。シリコンバレーで数多く生まれるサクセスストーリーの秘訣はランニング?にあるのかも

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