「信用保証協会」は、信用保証協会法に基づき、中小企業者の金融円滑化のために設立された公的機関で、基本的には都道府県単位で協会があります。
金融機関が貸出をする際に、リスクが高い案件にも対応できるようにするための制度、裏を返すと中小企業が事業資金を調達するときに、「信用保証制度」を使うと資金の調達がスムーズにできる、というものです。つまり、貸したお金が返済されない場合、信用保証協会が借り手に代わって金融機関に返済する、という制度です。
保証債務残高(棒線)は、2008年11月まで30兆円弱の水準で横這い推移していましたが、2008年12月から急激に増加、足許の増加ベースは鈍っているものの、2009年9月末時点で35兆円になっています。
次に代位弁済(保証協会が借り手の代わりに返済した金額)の金額(折れ線)を見てみると、2008年6月から増え始め、2008年12月に1,000億円を突破、その後一時的に低下しましたが、2009年6月以降は再度1,000億円以上の金額で高止まりしています。
これらの数字を見ると、依然として中小企業の業況・資金繰りは厳しい状況であることが分かります。
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回復の兆しが見え始めた日本経済
日本がリーマンショックの影響を大きく受けたのは、実態経済の影響も当然ありますが、「100年に1度の経済危機」と騒ぎすぎたことによる、企業・個人いずれもマインド面で委縮したという側面も大きいものと思われます。
そこで、企業が自分自身で感じている景況感がどう変化してきたのかを財務相・内閣府による「法人企業景気予測調査」のBSI数値を振り返り、冷え込んだマインドの回復状態を検証してみたいと思います。
「法人企業景気予測調査」は、事業活動の現状と先行きに対する経営者の判断を調査し、政策運営に活用することを目的としたもの(資本金1千万円以上の法人企業が対象)です。
大企業・中堅企業・中小企業いずれもトレンドとしては同じ動きをしており、2008年第1四半期(2008年1-3月)から悪化し、2009年第1四半期(2009年1-3月)を底に、改善しています。
つまり「もともと景況感が悪化していたところにリーマンショックが追い打ちをかけた」ということです。
足許の2009年第3四半期(2009年7-9月)の数値は大幅改善しているものの、大企業で0.3パーセントポイント=前四半期とほぼ同じ、という水準であり、中小企業は-36.7パーセントポイントと依然として厳しい景況感が持続しています。
以上を総括すると、「2009年冬を底に景況感は底を打ったものの、中小企業を中心に依然として景況感の認識は厳しい」ということでしょう。
中小企業の景況判断BSIが0水準に回復するまでにはしばらく時間がかかりそうです。
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回復の兆しが見え始めた日本経済
当初リーマンショックの影響が少ないと見られていた日本の金融機関ですが、彼ら自身も十分に把握していなかったリスクが明らかになり、大手証券・銀行を中心に相応の損失が発生しました。
銀行(信金等を含む)の貸出は、大雑把に言って①借り手である企業や個人の資金需要、②貸し手である銀行等の貸出姿勢(BIS規制等との兼ね合いでの貸出余力と、原資となる預貯金等の集まり具合)、によって増減するものと思われます。
日本銀行「貸出・資金吸収動向」の総貸出平残(前年同月比)をグラフ(折れ線)で見てみると、リーマンショックから3ヵ月後、2008年12月の3.6%をピークに低下傾向にあることが分かります。資金需要、貸出姿勢両面で弱含んでいるものと思われます。
次に預金平残の前年同月比(棒線)を見てみると、貸出とは逆にリーマンショック後に増加してきています。企業は「Cash is King」で流動性を確保し、個人も将来への不安から消費を抑え預金にまわしていることが窺えます。
景況感自体はだいぶ持ち直してきたものの、実績の数字で見る限りは貸出残高は増えておらず、経済の潤滑油であるお金の廻り具合は依然として停滞している、と言えそうです。
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回復の兆しが見え始めた日本経済
国交省は「JAL再生タスクフォース」を9月25日に発足し、10月末までに再生計画案骨子完成・国土交通大臣確認、11月末までに再生計画確定、というスケジュールを引いています。
国交省はタスクフォースの設立趣旨の中で「公共的責任」「国益」を唱える一方で、あくまでタスクフォースは補完的な位置づけであり、計画策定はJALが「自ら」行う、としています。しかしJALにより自律再建が不可能だからこそこういった事態に至ったわけであり、今次再建は「国交省主導」であることは明らかです。
JALが経営危機に陥った原因の一つに、お役所的な社風やお上意識、労働組合の強さ等、旧態依然としたカルチャーが挙げられますが、政府が「国益」のために不採算路線をJALに押し付けてきたことも事実であり、国策会社的な位置づけがJALをだめにしたという側面も否定できません。しかし今回の再建は国が主導。自分たちで再健できずに国(国民)に助けてもらい、また同じことの繰り返し。。。にならなければ良いですが。
金融面支援策として、債務の株式化(DES)や債権放棄を3,000億円程度、新規融資や増資2,000億円程度(公的資金含む)を考えているようですが、銀行団は難色を示している模様です。
減資(無償)と増資・DESという組み合わせは過去の事例でも多いですが、債権放棄というのは確かに銀行団には受け入れ難いものと思われます。要は借金をチャラにする、ということですので、モラルハザードを招来する最後の手段です。
政府(金融庁)は銀行が企業を支えるために貸出を継続したり金融支援を行うことを厳しく査定してきた経緯があります。一方で、「貸し渋り・貸し剥がしはけしからん」と、貸した瞬間に不良債権になるような貸出を実質的に強要したり、明確な基準のない矛盾する指導が散見されました。
今回のJAL支援でも、銀行団に多額の損失を強いる以上、そして公的資金投入で国民が損失を被る可能性がある以上、JAL自身や株主の責任を明確にし、具体的な再建策と効果(金額)を透明にした上で、「だから不足分はどうしてもこの手段しかない」という説明責任を果たすことが必要だと思います。
ちなみにJALの借入構造を見ると、有利子負債を2年間で1兆円から8,000億円に2,000億円ほど削減しており、そのほとんどは固定資産見合の借換えや設備投資資金ということになります。またそれに伴い、利払いも2年間で10億円強減少しています。
こうした努力も焼け石に水であるほど、経営状態は深刻ということなのでしょう。
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【会社概要】日本航空(9205)
JALとANAの保有航空機数の推移
JALとANAの輸送旅客数
JALへの緊急融資で政府保証 GM救済との対比で思ったこと
民主党政権では、個人消費を喚起することで経済活性化を図る意向ですが、リーマンショックから1年経った今、消費者心理は改善したのでしょうか?
日本リサーチ総合研究所の「消費者心理調査」の数値をグラフ化してみました。2005年以降の動きを見ながら定量的に現状を把握したいと思います。
まず、生活不安度指数(物価・収入・失業に対する見通しを指数化した、消費者心理を表す指標)を見てみると、リーマンショック以前の2008年4月から上昇(悪化)し、2008年12月にピークを記録、その後下降(改善)傾向にあることが見てとれます。ただし、以前として150を超えており、消費者心理が改善したとは言い難い状況です。
次に、不動産・自動車・耐久材の購買態度指数を見てみると、いずれも2007年夏頃から低下し、2008年8月に底を打ち、その後上昇傾向にあることがわかります。つまり、個人の消費意欲はリーマンショック以前から悪化しており、リーマンショック後には改善傾向に変化がないことから、リーマンショックとは関係ないということです。個人消費も、雇用環境同様、グローバルな世界同時不況よりも構造改革の影響を大きく受けているということだと思われます。
現在は、不動産はともかく、自動車や耐久材については、消費を抑えていた反動が出て逆にかなり購買意欲が高まっている状況です。
以上を総括すると、「まだ将来の生活に対する不安は残るが、個人消費のマインドは改善している」と言えるのではないでしょうか。ただ、企業業績の回復や雇用・所得環境の改善をベースとした地に足のついたマインド改善、とは言えない状況であることも事実であり、こうした傾向が今後も持続するのかどうか、注目したいところです。
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回復の兆しが見え始めた日本経済
リーマンショックに端を発する世界同時不況で、日本の鉱工業生産は欧米各国に比べて大幅に落ち込みました。日本の経済に占める製造業の比率が高いこと、外需依存度が高いことがその要因です。
ちなみに鉱工業指数は、日本の鉱業・製造業の活動状況を総合的に表す指標として経済産業省が作成・公表している経済指標で、国全体の生産のカバー率が高く、さらに速報性が高いことから景気動向指数の採用系列になるなど、広く注目されている指数です。
グラフでこれまでの推移を振り返ってみましょう。
鉱工業生産指数(国内で生産された製品の量。本グラフの数値は付加価値額ベース)は2008年10月は100.1となっており、(この指数は2005年を100とした指数なので)この時期までは2005年の水準を上回っていました。
ところが2008年11月から急激に減少しはじめ、2009年2月には68.7という記録的な水準まで下がりました。鉱工業生産が前年に比べ約4割も落ち込むという、非常事態となったのです。
一方、在庫率指数(在庫数量を出荷数量で割って作成される在庫率を指数化したもの)の折れ線を見てみると、2008年7月に101.2を記した後、急激に上昇し、ちょうど生産指数の底である2009年2月に158.2というこれまた記録的な水準に達しました。
ちなみに2001年のITバブル崩壊時の在庫率指数の水準が110ぐらいでしたので、短期間に在庫がどれだけ膨らんだか明らかです。
つまり在庫が急激に増加したため生産を絞らざるを得ない状況になり、生産指数が前年比マイナス4割まで落ち込んだ、ということです。
そしてその後、在庫調整が順調に進展し、2009年8月には在庫率指数:122.6、生産指数:84.1まで戻ってきています。しかし、依然として生産はリーマンショック以前の水準から2割以上落ち込んだままであり、回復のスピードも鈍化しています。
鉱工業指数を見る限り、「景気後退は2009年2月に底を打ったが、回復したとは言えない」状態です。
民主党の消費者重視、企業には厳しい政策(CO2削減等)が、景気回復に水を差さないことを祈るばかりです。
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回復の兆しが見え始めた日本経済
米国で住宅価格の指数として各メディア、エコノミストが注目するものに、Case-Shiller Home Price Indicesというものがあります。Case-Shiller Home Price Indicesによると、7月は前月比アップ。上昇幅がエコノミストの予測を上回るものだったそうです。
低迷していた米住宅市場も底打ちしたのではないかという期待感があります。
政府の景気対策は住宅購入の分野も例外ではありません。マイホーム購入者に$8,000の税控除が優遇されています(初のマイホーム購入の場合など、様々な制約があります)。このプログラムは11月末までに購入した場合のみ適応されます。
さらに、米国では春から夏にかけてが住宅販売のピーク、夏が引越しのピークです。
したがって、7月の住宅価格指数が上昇したのは、政府の景気対策の恩恵を多かれ少なかれ受けたかもしれません。これは、米政府による景気対策、Cash for Clunkers、により自動車販売がいったん上昇したのと同じ効果があったかもしれない、ということです。
表面的には明るいニュースのように見える一方、前年同月比ではまだ10%以上低く推移、6年前の2003年の価格レベルだそうで、まさに『失われた6年』。
$8,000の税控除効果が切れた後の12月以降の指数が注目されます。
そこで、Case-Shiller Home Price Indicesのうち、米20都市、10都市から成り立つ、Index Composite 20, Index Composite 10の、1987年からの推移をグラフにしてみました。
こうしてみると、1991年から1996年末までの約6年間は価格がフラットだったんですね。それからドットコムバブルが特にアメリカの西海岸を潤し、上昇する一方の住宅価格とサブプライムローンによるイージー・マネーが米国の消費者の消費行動を誘発し。。。。
果たして2003年の価格レベルが妥当かどうか、疑問に思ってしまいます。
注釈: Case-Shiller Home Price IndicesはKarl Case氏とRobert Shiller氏が考案した指数。米国は、古い住宅でも内装がアップグレードされ、売買が何度も繰り返されます。100年以上前に建てられた住宅が今でも よく見かけられ、古い建物は非常に味があり丈夫です。Case-Shiller Indicesは、このように繰り返される中古住宅販売価格も彼らが考案したあるメソッドにより考慮されているものです。
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住宅価格の上昇とその終焉
サブプライムローン拡大の背景
米リーマン・ブラザーズ証券が破綻してから1年以上が経ち、様々な統計データから世界経済低迷が底打ちしたという、ある一種の安心感を持ち始めた人も多いのではないでしょうか。
米国では住宅統計は景気の動向を示すもの一つとして、毎月データが公表され新聞等のメディアで必ず目にするものです。代表的なもはCase & Shiller Indexですが、Zillow Home Value Indexという統計もあります。
Zillow.comはもともと、オンライン上で住宅の売買の支援サービスを提供するベンチャー企業でした。ここが公表するデータも、最近では大手経済新聞メディアなどで取り上げられるようになるまでの地位を築き上げました。
Zillow Home Value Indexと米30年の住宅ローン金利の過去約10年のデータをグラフで可視化してみました。
こうしてみると、米国住宅価値のピークは2006年代で、リーマンショック前から価格が下がりはじめていたのが分かります。
リーマンショック後、政策金利が下げられ、住宅ローン金利も随分下がりました。当然のことながら、それだけでは落ち込んだ住宅販売が活発になりません。
リーマンショックから1年後の今、米国の住宅価値は2004年のレベルです。2006年のピークに住宅を購入した人は住宅価値を大幅に上回る住宅ローンを抱えていることになります。
『景気が回復方向に向かっていると聞くが、まったくそういう気がしない』とアメリカ人がよく口癖に言いいます。
株式市場もマクロ経済統計も回復傾向に向かっていことを示唆する数値が出ていても、個人レベルでは、解雇され仕事を失う人は一向に減らず、なかなか職が見つからないという人の話は当たり前。減給や福利厚生を減らした企業も、不景気になる前のレベルに引き上げたわけではありません。
住宅の価値が上昇する一方で、それを担保にお金を借りて消費に走ったアメリカ人のバブル生活は、ある意味夢の中の生活で、二度とあのような状況には戻らないのかもしれません。
アメリカ企業も、これを機に一度締めたベルトは二度と緩めないかもしれませんね。
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