7月7日、社団法人 電気通信事業者協会(TCA)は6月末の携帯電話及びPHSの契約数を発表しました。同発表によれば、6月末の携帯電話契約数は1億1371万6400件で前月比0.5%の増加となった。キャリア別にみてみると、NTTドコモが16万4600件純増で累計契約数5651万4500件、ソフトバンクが22万9500件純増の累計2257万3200件、KDDIは6万1300件純増の累計3209万1400件となりました。
純増数の推移を見てみると、ソフトバンクが三カ月連続純増数をキープしています。
毎年3月に純増数が急増しピークを迎え、4月・5月は落ち着くのですが今年は違いました!
(ソフトバンクの3月時点の急激な減少は2G回線の停波を行ったため)
ソフトバンクやNTTドコモのスマートフォンがこの時期に契約数を押し上げました。中でもNTTドコモのXperiaは思った以上に好評だったそうです。
iPhoneは言わずもがな人気が高く、続くiPadと同様予約待ち状態が続いています。
こうしたスマートフォンがクリティカルマスを超え、世の中に深く浸透してくれば、私たちの生活スタイルも変化してくるのでしょう。
サブプライム危機と金融市場の混乱、さらにその後の実体経済の悪化と、大変厳しい事業環境が続き世界の金融機関が苦しむ中、そのサブプライム危機の震源地アメリカでは、投資銀行最大手のゴールドマン・サックス・グループ(以下ゴールドマン)が、好調な決算を発表しました 。ちょうど同じく今週、日本の大手銀行の下方修正の発表や赤字決算観測が相次いだのとは実に対象的ではありますが、この好調な決算は世界的な金融危機からの脱却を示す先行指標となるのでしょうか?今回は、今週米国時間13日(月)に発表された、ゴールドマンの第1四半期決算について、その内容をグラフ化しながら見ていきたいと思います。
まずはじめに、グラフ1で、全体感を見てみたいと思います。ご覧の通り、前年度第4四半期に1999年の上場以来初めて四半期ベースの赤字に転落したものの、この第1四半期は見事に回復を印象付ける四半期となりました 。一株当たり利益が3.39ドルと、前年同期の3.23ドル、市場予想の1.6ドル前後を上回ったようです(ただし、会社は今期より会計年度末を11月から12月に変更しており、2008年12月単月では7.8億ドルの赤字)。
次に、同じくグラフ1で、四半期毎の部門業績推移を見てみたいと思います。下記部門毎の概要も参考に、グラフにご注目ください(以下部門は、下記の①~③で表現させて頂きます)。
①”Investment Banking”:投資銀行部門。M&Aの仲介や株式、債券の引き受け業務等での収益になります。
②”Trading and Principal Investments”: トレーディング、及びプリンシパル(自己資金)投資の部門で、株式、債券、為替、商品のトレーディング損益のほか、企業投資や不動産関連等の投資損益もここに含まれます。
③”Asset Management and Securities Services”:資産運用、並びに証券サービス部門で、資産運用ビジネスによる管理その他の手数料収入や、ヘッジファンド向けサービス(プライム・ブローカレッジ)の収入等がここに含まれます
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この第1四半期の特徴を考えると、①は4四半期連続での減少になったものの、②の大きな改善と、③の安定的な増加によって、市場予想を上回る収益を上げた 、ということになるのだと思います。以下、右下の数字をクリックして頂きながら、グラフ2、3、4で、各部門に関して、詳細を見てみたいと思います。
まずは①Investment Bankingです。グラフ2より明らかな通り、
M&A案件の減少等の影響で財務アドバイス収入(”Financial Advisory”)は引き続きの減少になっているものの、債券引受手数料(”Debt Underwriting”)が増加 に転じ、全体の下落ペースを若干緩和させています。一方、株式引受手数料(”Equity Underwriting”)は大幅に減少しており、株式市場の冷え込みと企業の株式による資金調達意欲の減退を示すと共に、この改善が部門収益の向上に不可欠なことが見て取れます。ここ最近、株式市場自体は以前に比べて落ち着きを取り戻して来ており、今後株式市場を通した資金需要の盛り上がりに期待したいところです。
次にグラフ3で、②Trading and Principal Investmentsについて見てみます。不動産関連の損失、及び企業関連の損失でプリンシパル投資(”Principal Investments”)は引き続き赤字が続いているものの、
債券・為替・商品のトレーディング収入(”FICC” =Fixed Income, Currency, and Commodities)が大幅に伸びて、これが部門全体、ひいては会社全体の好業績を支えています 。
最後に、③Asset Management and Securities Servicesについて考える重要なポイントとして、運用資産総額をグラフ4で確認してください。総額自体は一時に比べて(例えば2007年度末に比べて)減少しているものの、その多くの要因が株式市場の混乱に起因していたこと、さらにその資金流出は既に落ち着きはじめていること、が見て取れます。特に、前述のように、
株式市場の環境も底打ちしてきた現状を考えると、この部門は今後比較的安定的に収入を確保して行く事が出来そう です。
このように、まだトレーディング頼みで本格的な回復には遠いまでも、確実に数字を上げつつ、業界内の地位を確固たるものにしているゴールドマン。
13日の第1四半期の決算発表の翌日には、50億ドルの増資も正式発表し、公的資金の返済を宣言するなど、本格回復に向けて着々と準備を進めているように見えます 。米国では、このゴールドマンに続き、ワコビアも好調な決算を示唆するなど、世界の金融市場安定に向けて、しばらくは良いニュースも続きそうです。日本市場、そして日本の金融機関がこの波に乗り遅れないよう、引き続き注目したいと思います。
(このグラフと記事は、
マネックス・ユニバーシティ『マネー情報』 向けに、作成、ご提供させていただいております。)
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Data source: 会社HP(
http://www2.goldmansachs.com/our-firm/investors/financials/index.html )
4月7日(火)に電気通信事業者協会より発表された数字によると、2008年度の携帯電話の契約純増数は476.2万件と、調査開始の1996年度以降で過去最低を記録した そうです。大まかな内訳を見ると、ソフトバンクが約200万件、NTTドコモが約120万件、E-Mobileが約100万件、 KDDIが約50万件。E-Mobileが、電話というよりはデータ通信が中心となっていることを考えると、それを除いた大手3社では既に400万件を切っている ことになります。市場全体の成長が限られる中で、シェア争いや、スマートフォン等数少ない成長分野を巡る争いが、今まで以上に激しくなりそうです 。
まずはグラフ1で、2001年度以降の契約純増数の推移を月次で確認してみます。ホワイトプランのスタート以降、2007年度、2008年度と、ソフトバンクが好調を維持してきたことが見て取れます。大手3社の中での純増シェアも、同期間で常に50%前後を維持 してきました。ただ、さすがのソフトバンクも、市場全体の飽和環境には勝てず、年次で見ると、2007年度の純増数が約270万件あったのに対して、2008年度は約200万件と、伸びのスピード自体は緩やかになって来ています 。
このように伸び率に陰りが見える携帯電話市場の今後のポイントを考えるヒントとして、各社のARPUと解約率の推移を、それぞれグラフ化してみました。
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グラフ右下の数字をクリックしながら、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの順に、見比べてみてください。
はじめに、全体的な傾向をいくつか挙げると、
①各社とも音声ARPUは下落傾向にある、
②各社ともデータ(パケット)APRUは上昇基調にある、
③ただし、各社とも①の下落を②の上昇では補いきれず、APRU全体(音声+データ)は下落基調にある、
④解約率は下落基調にある、、
といった点が見て取れるかと思います。
まず①~③のARPUについて考えてみます。ARPUは、基本料金、通話料金、データ通信料金含めた一人当たりの月額支払額を表していますので、契約数に加えて、携帯各社の売上に直結する重要な数字です。前述のように、契約数の伸びそのものがあまり期待できない以上、各社にとって、このARPUの重要性が今後益々増してくるであろうことは、言うまでもありません。
そのような中、ここ最近の傾向としては、
基本料金や通話料金の割引の影響で音声ARPUが減少する(①)一方、コンテンツの充実等で各社共にデータ ARPUの向上を目指してきたようです(②)。ただ、それでもこれまでは音声ARPUの下落のインパクトの方が大きく、ARPU全体の下落を中々抑えられないで来ているのが現状と言えるでしょう(③) 。今後は、益々の料金の引き下げ競争になるのかどうか、また各社がどれだけ契約者にとって魅力的なコンテンツを提供できるかどうか、そして結果として、ARPU全体の下げ止まりに繋がるかどうか、に注目出来ればと思います。
一方、このARPUの下落を、別の形でカバーする戦略も見られます。グラフ4で明らかなように、
ソフトバンクはARPU全体の下落傾向を、端末の割賦販売分の月額でカバーする戦略をとっており、それを含めた結果としての一人当たりの月額支払額は安定しているように見えます 。NTTドコモやKDDIも、割賦販売は行ってはいるものの、同様の数字は公表されていないため、実際のインパクトは不明ですが、このような単純なARPUの向上策以外の戦略も、今後の注目点と言えます。
最後に解約率です。モバイルポータビリティの影響や新サービスプランの目新しさもなくなって来たのか、
各社共に解約率は下落傾向にあります(④) 。これは携帯各社にとっては、例えば他社からの乗り換えによる契約者数の増加が難しくなって来た事実を示すと同時に、やはり
今いる契約者層に対してのサービス充実、結果としての一人当たりの支払額の増加を狙うべきタイミングに来ていることも示している のでしょう。この実現のための各社の動きに、引き続き注目して行きたいと思います。
→関連vizlog記事:
携帯・PHSの契約純増数、2年連続首位のソフトバンクに死角はあるか!?
(このグラフと記事は、
マネックス・ユニバーシティ『マネー情報』 向けに、作成、ご提供させていただいております。)
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Data source: 電気通信事業者協会(
http://www.tca.or.jp/database/2009/03/ )、
NTTドコモ(
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ir/library/presentation/index.html )
KDDI(
http://www.kddi.com/corporate/ir/library/presentation/2009/index.html )
ソフトバンク(
http://www.softbank.co.jp/ja/irinfo/finance/results/index.html )
2月決算が多い小売各社。3月末~4月中旬にかけて、その各社の決算発表が続きます。先日のvizlog でもお伝えしたように、カテゴリー毎、個社毎で、月次の数字が大きく違っていた分、決算発表にどうそれが反映されるてくるか、注目して見て行きたいと思います。まずは3月27日に、家具・インテリアチェーンのニトリの2008年度通期決算 が出てきましたので、発表されたばかりのデータをグラフ化しながら、内容を見て行きたいと思います。
まずは決算数字から。この不況下でも見事に増収増益、これで22期連続の快挙 とのことで、グラフ1でそのうち直近の10年分をグラフにしています。特に前期の営業利益 330.9億円(前年同期比+26.8%!)という数字は、元々の会社発表の営業利益予想が292億円であったことを考えると、それを実に 13%も上回る見事な結果です。さらには営業利益率の上昇も顕著で、2008年度の13.5%は、2000年度6.0%の倍以上と、売上成長とマージン改善を継続的に両立させている、稀有な企業 とも言えそうです。
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次にグラフ2、3(グラフ右下のボタンをクリック!)を見ながら、既存店の実績を確認してみます。初めにグラフ2で、ニトリの既存店売上高について、小売業界の中でも同じく業績好調なファーストリテイリングの数字と比較してみました。ここ数ヶ月こそ、ファーストリテイリングの好調が目立ちますが、より長いスパンで見ると、
上下の変動の激しいファーストリテイリングに対して、ニトリは比較的安定的に前年同月比プラスの実績を上げ続けています 。気温や天候、流行廃りの影響を受けやすいアパレル業界の特性が影響している面もあるかも知れませんが、それ以上に、ニトリの商品戦略、価格戦略が功を奏して、この安定的な実績に繋がっているのかもしれません。グラフ3で、
ニトリの既存店売上高を客数と客単価に分解して見てみると、時期によってその構成を変えながら、既存店売上高全体の好調を維持してきている ことが分かります。しかも、店舗数をこの5年で倍にする中で、これに成功し続けてきたのですから、その強さは本物でしょう。
さて、上述の営業利益率の向上と、
既存店売上高の安定的好調維持の一番の要因が、ニトリの大きな特色であるSPAモデル です。これは企画から小売に至る全サプライチェーンを自社で手掛けるモデルで、アパレル業界ではお馴染みのこのモデルが、家具・インテリアチェーンであるニトリの好調を支えているのです(→詳しくは
こちらのvizlog記事 へ)。
最後に、ニトリの黄金期到来を予感させるデータを、グラフ4でご覧下さい。ニトリの営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを比較すると、ここにきてキャッシュフロー収支が黒字に転換していることが分かります。グラフ3のような継続的な出店を続けながらも、その出店コストを大きく上回るキャッシュを既存店から生み出すことが出来る好循環を、まさに前期に実現したのです。
成長と投資回収の同時実現が可能 な、まさにニトリの黄金期に入った証拠なのかも知れません。景気は先が見えない状況が続きますが、その中でも自らのビジネスモデルと商品・価格戦略で実績を上げられる企業、そんな企業の一つとして、今後も注目したいと思います。
今後は、4月9日にファミリーマートとファーストリテイリング(ファーストリテイリングは中間期決算)、10日に三越、13日にローソン、14日にJフロント等等、小売企業の決算発表が続きます。またアップデートして行きたいと思っておりますので、
弊社vizlogに引き続きご注目ください!
(このグラフと記事は、
マネックス・ユニバーシティ『マネー情報』 向けに、作成、ご提供させていただいております。)
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Data source: ニトリHP(
http://www.nitori.co.jp/ir/index.html )、ファーストリテイリングHP(
http://www.fastretailing.com/jp/ir/monthly/ )
金融危機後の景気低迷の中、住宅・不動産市場も冷え込み、こちらのvizlog記事 のように、空室率も悪化の一途を辿っています。 今回は同じく住宅・不動産市場を見る上で、この空室率と並んで注目される、不動産経済研究所発表のマンション発売のデータ、特に首都圏のマンション発売戸数、契約率、さらに 3月の見込み発売戸数等の数字に注目 して、マンション市場の現状と今後の展望について考えてみたいと思います。
まずは、下記グラフ1で、最新の数字を確認してみます。今週3月16日(月)発表の、2月の首都圏マンション発売は、2,509戸で前年同期比- 27.5%、実に18ヶ月連続のマイナスとなっています。同時に発表された3月の見込みの発売戸数も、3,500戸前後で前年同期比-20%強と、19ヶ月連続のマイナスが確実視されている のが現状です。
さらに、首都圏マンションの販売状況は、契約率が70%を超えると販売好調という目安があります。され、2月の契約率を見てみると・・・、61.7%で、2008年9月のリーマンショック以降低水準で推移しています。
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次に、もう少し長いスパンで、地域別のマンション発売動向と、2009年の予測値(不動産経済研究所発表)を見てみます。グラフ2(グラフ右下の「2」をクリック!)をご覧いただくと、2005年以降、昨年2008年まで断続的に全国の発売戸数が減少してきた一方で、今年2009年は、ほぼ横ばいの予測となっています。特に
首都圏は+7.5%、近畿圏は+9.9%と、大都市圏での若干の回復が予想されている ようです。この予測が正しければ、この
1~3月まで続く首都圏マンション発売のマイナス数字が、それ以降のどこかの段階でプラスに転じる ことになりますが。。。
この回復のタイミングを考える上で、有用なデータが2月発表の中に見られます。これは是非、今後も継続して着目して頂きたい数字で、翌月繰越販売在庫数です。
2月末現在の翌月繰越販売在庫数は9,819戸で、実に15ヶ月ぶりに10,000戸を下回った とのこと。3月末を睨んだ値引きによる在庫調整が進み、住宅ローン減税の拡充も含めて、発売戸数の回復に向けた下地が整ってきているように思えます。
折りしも、野村不動産アーバンネットや、大京等のモデルルームでは、来場者数が前年同期比15~30%増にもなっているとの話題もあり、回復を睨んで、この業界、そろそろ狙い目なのかも知れません。
最後に、おまけですが、グラフ3(グラフ右下の「3」をクリック!)で首都圏各地のマンション価格の推移を比較して見て下さい。
この10年を見返すと、首都圏の中でマンション価格が上昇しているのは、東京都と神奈川県だけ で、千葉県や埼玉県、さらにはこのグラフにはない近畿圏(近畿圏計で、99年 47.4万円→2008年47.6万円)では、ほぼ横ばい(ないし下落)となっています。単純に低く仕込んで高く売る、となると、それが通用した地域は限定されると言うことになりますが・・・。個別企業を選ぶ際のご参考まで。
(このグラフと記事は、
マネックス・ユニバーシティ『マネー情報』 向けに、作成、ご提供させていただいております。)
→関連vizlog記事:
空室率さらに悪化して5.6%に!4年ぶりの水準でREIT価格ますます低下 (2009年3月12日)
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Data source: 不動産経済研究所(
http://www.fudousankeizai.co.jp/Icm_Web/dcPg/Mn_Doko.html )
グラフで見るニュースとトレンド ~経済、社会、国際情勢を可視化する~
文字や数字の羅列を見ただけでは分かりにくくイメージがつかみにくい様々なデータも、グラフにすることであっという間に理解できたり、そこから投資に役立つ新しい発想に結びつけることが出来たりします。本特集では、経済・社会・国際情勢のニュースやトレンドを、動的グラフを用いて分かりやすくお伝えします。
第1回となる今回は、先週発表されて大いに注目を集めた、
ローソンのam/pm買収 について、グラフを見ながら今後の注目点を探ります。
まずは、現状認識から。
グラフ1をご覧の通り、
チェーン全店売上を大手で比較してみると、やはりセブンイレブンの存在感が圧倒的 です。ローソンの2008年2月期は約1兆4,000億円、これにam/pmの2007年12月期の約2,050億円を加えても、まだその規模の差は歴然としています。
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次に、グラフ右下のボタンをクリックして、グラフ2を見てください。
昨年夏のTASPO導入以来、特に客数の増加を主因とした既存店売上の好調は続いています 。これに伴い、全店平均日販もその水準を50万円台まで引き上げてきてはいますが、一方でセブンイレブンが60万円前後の日販であることを考えると、まだ引き上げ余地のある水準とも言えます。
最後に、グラフ3で営業利益率(対チェーン全店売上高)を確認してみます。スカスカなグラフにも表れていますが、
セブンイレブンとローソン他3社との間には、近年少し縮まったとは言え、まだまだ大きなギャップが見られます 。
これら現状認識と、ローソン自体の「連結EPS成長 2008~2010年度 年約3~7%」という中長期成長ビジョンをふまえ、
am/pm買収に伴う今後の注目点 を考えると、
①トップラインの成長持続のために、店舗数と平均日販を引き上げられるか?
②効率化等により、営業利益率を上昇させることができるか?
という2点が大きいと思います。
まずは①について。業界自体に過当競争の懸念もある中で、特に首都圏が手薄だったローソンがam/pmを買収できた事実は、例えば自社出店で同じような店舗網を広げるのに比べて、ローソンにとって大きな価値があったことは間違いありません。また、首都圏が中心だったこともあり、am/pmの平均日販は元々中堅コンビニエンスストアの中では高かったようで、店舗、平均日販共に、①のねらいはある 程度達成できるように見えます。実際、ローソン側の発表でも、この①の点について、
今回の買収で自社出店の1/3のコストでの都心部での店舗網確保が可能 になり、また商品入替効果とフル改装効果で、2~3年で日販を最低10%程度改善できる、という言い方で、その効果の大きさを強調しています。
問題は②です。am/pmはそもそも好立地に店舗を持ちながら、債務超過に陥るような厳しい経営状態。ローソン発表の数字を見ても、TASPO効果でコンビニ業界全体がメリットを受けた2008年12月期も、予想ベースで6億円のみのギリギリの黒字で、対チェーン全店売上高の営業利益率は0.1%、ローソン側の期待する「2010年度以降、30~50億円の営業利益への寄与」があったとしても、その数字は2.5%程度(チェーン全店売上を現状維持と仮定)にしかなりません。この②の部分で効果を 得るためには、
仕入れの一本化、物流の共通化、商品の共同開発等々、腰を据えた改革が必要になる のでしょう。
最後に、個人的には、
2月の前半に出た、ローソンと同じ三菱商事系のイオンと、コンビニ3位のファミリーマートとの提携の話が、今回の話と今後どのように絡んでくるのか 、大変気になるところです。同じくイオン系のミニストップも含めた、コンビニ業界の新たな再編の動きも、これをきっかけに出てくるかも知れません。引き続きこの業界に注目ですね。
(このグラフと記事は、
マネックス・ユニバーシティ『マネー情報』 向けに、作成、ご提供させていただいております。)
→関連vizlog記事:
ローソンのam/pm買収はお買い得?1店の価値は1300万円なり
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Data source: ローソンHP(
http://www.lawson.co.jp/company/ir/index.html )、セブン&アイHP(
http://www.7andi.com/ir/tool_co.html )、am/pm HP(
http://www.ampm.co.jp/company/kaisya/ )